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ニュース・フラッシュ

2005年11月17日 シドニー 永井正博  2005. 11. 21 ジャカルタ 池田 肇

インドネシア裁判所、ニューモント社の鉱害訴訟を却下

南ジャカルタ地裁は15日、ニューモント・マイニング社が北スラウェシ州Buyat Bayで水銀と砒素をスラベシの金鉱山の近くのBuyat湾に廃棄したことに伴い鉱害が発生したとして環境省から1億3,300万ドルの損害賠償請求を受けている裁判で、同地裁は同問題に関する法律上の公的管轄権を持たないとして環境省の請求を却下した。 判決理由では、NMR社は1994年にインドネシア政府とCOWを締結しており、問題が発生した場合には、政府はCOWに基づき和解するか、国際仲裁裁判所で解決しなければならないため、ジャカルタ地裁にはその管轄権が及ばないとして全面的にニューモント・マイニング社の主張を認めた。 これは、2005年3月に環境省がニューモント社のインドネシア子会社、PT Newmont Minahasa Raya社に対して行った民事裁判であるが、この判決を不満として政府側は控訴する方針である。政府はNewmont社がBuyat湾に化学物質を廃棄し、それがこの地方の地域社会の健康被害の原因となっているというポジションを維持している。一方、ニューモント社は今回の判決を歓迎しているが、環境省とは裁判所外での仲裁などを通じて和解交渉を進める方針である。 海外投資家は、数か月にわたるこの訴訟を見守ってきており、投資家との論争解決に敗訴したインドネシア政府について厳しい見方をしている。法律的、官僚的なハザードがインドネシアの鉱業に対する投資が少ない理由とされてきた。 同問題では、民事裁判とは別に、現地法人の米国人社長が刑事訴追されており、2006年から本格的な裁判が開始される予定で、外国企業、環境保護グループがその成り行きを注目している。今回の民事裁判が却下されても、刑事裁判には影響しないと見られている。 WHOと豪州CSIROの検査では、湾は危険なレベルの重金属は含んでいないということが証明されている。

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