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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2006年2月13日 サンティアゴ 中山 健

COCHILCO・Cartagena副総裁、銅価格および需給の見通しと技術革新の必要性を語る

 COCHILCO(チリ銅委員会)のCartagena副総裁は、最近地元新聞記者のインタビューに応え、銅価格、銅需給の見通しおよびチリ銅産業の将来の課題について次のように語った。 銅価格は上昇を続けており、2006年に入って現在までの平均価格が2.15ドル/ポンドに達しているが、これは全て市場の需給関係を反映したものである。銅の供給不足はここ当分続くものと見られ、在庫も低落し続けるだろう。特に12月と1月に銅価格が上昇した理由の1つとして、2005年に銅の加工業社が手持ちのストックを消費したため、買戻しを行っていることが挙げられる。また、年間消費量の60%が上半期に集中する傾向があり、こうした季節的要因を考えると、ここ数か月間は、更に価格が上昇する余地があると判断している。
 銅の生産面においては、チリや世界的にも増産の可能性は限られている。銅の増産は2006年に121千t、2007年に200千tの生産量増が僅かながら見込まれているだけである。2006年または2007年に生産を開始する新規開発プロジェクトは一つも存在しない。
 アメリカとヨーロッパでかなりの消費量増が見込まれている他、中国では銅の消費量が9.5%の伸びを示しており、需給は極めてタイトな状況にある。探鉱、鉱床の発見、発見した鉱床の評価、資金調達、建設、そして漸く採掘と、銅の生産に至るまでには長い年月を必要とする。1997年、タイに端を発したアジア通貨・経済危機の影響で鉱業への投資、特に探鉱投資が激減したため今日の新規開発プロジェクト“ゼロ”の結果を生み出した。
 このような状況から、供給が低迷し、急上昇中の需要増に応えられない状態が続いている。歴史的に3~3.5%だった年間需成長率が2004年には7.5%の伸びを示した。僅かながら増産が見込めるのは、Collahuasi、Escondida、CODELCO、Los Pelambresで、新規開発プロジェクトとしてGabyとMansa Minaが挙げられるが、これらのプロジェクトが実現するのは未だ先のことである。幸いなことに、我国に於ける探鉱活動は活性化してきており、2003年の探鉱実績USドル89mnが2004年にはUSドル108mnに増加している。しかし、探鉱分野ではチリは既にラテンアメリカNo.1の地位から脱落しており、今ではペルーが1位、次いでブラジル、メキシコの順位となっている。我国の銅産業は老朽化時代に突入している。低品位化した鉱床を相手に探鉱し増産し続けるためには技術革新と多額な投資が必要になっている。チリ銅産業の競争力を維持してゆくため、今後最大の課題となるのは技術革新とコスト管理であろう。

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