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ニュース・フラッシュ

2006年2月20日 ジャカルタ 池田 肇

ニューモント、インドネシアに3千万USドル支払い

 世界最大の金鉱、Newmont Mining社は16日、鉱害問題に関する民事訴訟で3,000万USドルをインドネシア側に支払うことで和解、同政府は民事裁判を取り下げた。同社は3,000万USドルの和解金を支払う取り決めになっている。
 しかし、Newmont社のインドネシア法人の米国人社長に対する鉱害問題の刑事裁判は引き続き係争されており、外国企業は同裁判の成り行きを注目している。
 Newmont社は、インドネシアSulawesi地方の集落、Buyatで水質汚染の鉱害を引き起こしたと責任を追求され、同社はそれを全面否定していた。この和解で、インドネシアにおける外国企業の資源開発がスムースに進むメドが立ったと外国企業側は和解を歓迎している。
 一方、環境保護グループは、インドネシアは鉱害問題に寛容すぎると今回の和解には不満を表明している。また、この和解で、刑事裁判の成り行きでも、同国政府は強硬な対応が出来なくなるものと見ている。また、和解金の金額も少ないと不満を述べている。
 インドネシア政府はこの民事裁判で1億3,300万USドルの損害賠償を要求していたが、下級審は政府側の要求を棄却、同政府が控訴していた。
 この鉱害問題は、Newmont社の現地法人、Newmont Minahasa Raya社がBuyat Bayの金鉱山を開発した1996年から2004年8月の間に有害廃棄物を付近の河川などに廃棄したとして民事・刑事裁判が提起された。この同国政府の主張に対して、Newmont社はインドネシア政府の規則に基づく鉱石処理を適法に行っていたと主張していた。
 今回の和解で、インドネシア政府と独立した科学委員会のメンバーが、North Sulawesiで科学的な鉱害監視や地域開発プログラムを導入、10年間環境破壊を監視することでも合意した。Newmont社はこの監視プログラムに対して1,200万USドルを負担する。その後、10年間に同プログラムの維持費として1,800万USドルを負担する。
 この問題の刑事裁判では、Newmont Minahasa Raya社の米国人社長、リチャード・ネス氏が有罪となった場合、最長10年の懲役、最大6万8,000USドルの罰金を科せられることになっている。

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