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ニュース・フラッシュ

2006年3月13日 バンクーバー 中塚正紀

Xstrata社、Falconbridge社の買収をめぐる動き?

 英国のMerrill Lynch社のアナリストであるJason Fairclogh氏とDaniel Fariclogh氏の二人は、3月8日、スイスのXstrata社がFalconbridge社の買収に向けた準備がある旨の内容を記載した電子メールを顧客に送付した。Xstrata社は2005年8月にFalconbridge社の株19.9%を資産運用会社Brookfield Asset Management社(旧Brascan社)から約17億US$で購入した際に、同社がFalconbridge社の残りの株をBrookfield社よりも高い価格で買収する場合は差額分を追加金としてBrookfield社に支払うという契約を結んでおり、この契約は2006年の5月14日まで有効となっている。
 両氏はXstrata社の買収時期はこの契約の終了する5月14日以降となると見ている。Xstrata社がFalconbridge社の19.9%株を購入後、Falconbridge社の株価は高騰し、9$高い37$となったため、現在買収を行うと、Brookfield社に約6.6億$の追加金を支払うことになる。
 通常、Merrill Lynch社のようなメジャーブローカーが予測を出すと、株価の上昇を誘発するが、今回、投資家たちはこの情報を重要視せず、Falconbridge社株の8日の終値は30¢下がり、37.10$となった。Xstrata社のFalconbridge社買収のうわさが流れた直後の株価の下落は、Xstrata社の買収には、越えなければならないハードルがまだ高いと見る投資家の考えを反映していると見られる。
 この企業買収は、Inco社がFalconbridge社の買収の入札をかけてから現在リーガルチェックの段階にあるが、これが難航し、6月まで延長される見通しとなっている。このため、この延長期間を利用し、Xstrata社が再度ビジネスチャンスを探っているというものである。
 Falconbridge社の買収はInco社が最も有利とされる理由は、両社とも本社がトロントにあり、ニッケルオペレーションもSudburyとNew Caledoniaの近接地にある事から、2社の合併によりコストが大幅に削減できるとしている。Xstrata社がBrookfield社への追加金支払いを免れても、Inco社の持つ優位性には届かないだろうと考えられる。現在、Inco社はアメリカとヨーロッパの独禁法規制当局による検討調査のため、オファー期限延長されたが、合併は6月末には承認されると見られ、Xstrata社の入札は期間が限られている。この件に対し、Xstrata社もFalconbridge社もコメントは控えている。

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