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ニュース・フラッシュ

2006年3月17日 メキシコ 権藤 浩

メキシコ、民間企業が炭鉱ガス探査・生産できる改正法案が下院通過

 業界情報(3月13日及び14日付)等によると、3月第2週に、メキシコ下院は、民間企業が石炭鉱山のメタンガスの探査及び開発を行えるとする憲法第27条の関連法令及び鉱業法の改正法案を可決し、上院へ送付したと報じた。
 現在、メキシコでは、憲法第27条に基づき、炭化水素資源(石油、天然ガス等)の探査、生産、販売はPEMEX(メキシコ石油公社)が独占し、民間企業の参入を禁止している。今回の改正法案は、民間企業による炭鉱ガスの探査、生産を新たに許容し、販売は引き続きPEMEXが担うというもの。
 改正法案が成立すれば、自家発電プロジェクト建設、産業用天然ガス輸入量の15%削減、大気汚染物質の有効利用の効果が期待される。メキシコ鉱業会議所(Camimex)セルヒオ・アルマサン(Sergio Almazan)事務局長は、現行法律下では炭鉱ガスを無駄に大気放出せざるを得なかったため、改正法案を歓迎するという。
 メキシコ経済省及び鉱業会議所は、2003年から改正法案を検討してきた。上院のスポークスマンによると、今回の改正法案の効果は、炭鉱保安の向上に加え、現在稼行中24炭鉱で自社鉱山用電源に利用でき、炭鉱会社では年間550百万US$の利益に貢献する。特に、グルーポ・メヒコ社、ペニョーレス社、Minera Autlan社、Grupo Acerero del Norte社等の大手鉱山企業が受益するとする。
 今回改正法案の下院通過は、2月19日発生の鉱夫員65名の人命を奪ったGM社保有のパスタ・デ・コンチョス(Pasta de Conchos)炭鉱ガス爆発事故が後押しした。
(参考)メキシコ合衆国憲法第27条(仮訳)
  国土の領域内にあると見なされる土地と水域の所有権は、元来国家に帰属しており、私的所有権を設定することで、その所有権を民間に譲渡する権利を、過去においても現在においても国家は保有している。

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