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ニュース・フラッシュ

2006年3月30日 調査部 澤田賢治

カナダ・Ivanhoe Mines社とモンゴル政府、Oyu Tolgoi鉱山開発に向けたスタビリテイ・アグリーメントの進展

 2006年3月23日付Ivanhoe Mines社のプレスリリース等によると、同社はモンゴル政府とスタビリテイ・アグリーメント締結に向けて交渉を続けていたが、2006年1月末に発足したモンゴル新政府のイニシアチブにより、同アグリーメントの早期締結に向けて進展があったことを明らかにした。この進展は、モンゴル首相がモンゴル側交渉相手として、財務大臣と通産大臣を任命したとのことである。このイニシアチブの発表は、Ivanhoe Mines社のFriedland会長に率いられた代表団が3月にモンゴルを訪問された際に行われた。モンゴルのOyu Tolgoi鉱床は、一部北端の鉱区を除き、鉱床の形状・品位・埋蔵量の確認を終了しており、Ivanhoe Mines社はモンゴル政府の今回のイニシアチブを開発に向けた前進として歓迎している。今後のモンゴル側の合意書締結に向けた動きとして、以下の点が指摘される。
(1)スタビリテイ・アグリーメントの交渉に向けたワーキンググループ(W/G)の設置。本W/Gは、今春の国会で予定されている税制と鉱業法の改正と調和するアグリーメントにすることを義務づけ。
モンゴル人の雇用・最低賃金・技術訓練の他、電力供給や製錬所の建設の可能性について相互利益の観点からアグリーメントを締結。
(2)モンゴル国民がIvanhoe Mines社の株所有を可能にするため、同社のモンゴル証券取引所への登録。
(3)Ivanhoe Mines社はカナダ国籍の企業であり、6年間にわたる探鉱活動の結果、世界的な規模の銅・金のOyu Tolgoi鉱床を発見した。ジンギスカンによる建国800年記念祝賀会に2006年3月に招待されていた元米国国務長官のBaker氏も、モンゴル政府のイニシアチブを高く評価した。Baker氏は、1991年以来、モンゴルの経済発展のための経済協力を推進した中心人物であり、その結果、米国を含む自由世界のドナーや世界銀行からのモンゴルへの直接援助額は過去15年間で総額15億$に達した。
 Ivanhoe Mines社は鉱山開発を推進するにあたり、モンゴル政府による近隣のインフラ整備等の総合的な貢献が不可欠と考えており、日本側も30万KW規模の火力発電の建設計画を通じた支援を進めている。
 なお、Oyu Tolgoiプロジェクトの概要は以下のとおり。

位置:中国国境から約80km、首都ウランバートルより約580km
鉱床:埋蔵量24.86億t、銅品位1.01%、金0.30g/t
生産計画:坑内掘り及び露天掘りにより生産開始(2009年)。
生産規模(銅200~550千t/年)
初期投資額 13.27億$
35年間で、銅15百万t、金341tを生産。
平均キャッシュコスト 40¢/Lb

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