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ニュース・フラッシュ

2006年4月11日 サンティアゴ 中山 健

チリ・第1州に鉱山を持つ鉱山各社、鉱山用水問題について地方環境委員会の対応を批難

 3月30日付け地元紙等によると、チリ第1州の地方環境委員会(COREMA)は3月はじめCollahuasi鉱山に対して鉱山用水取水制限を通告したが、鉱山各社は、鉱山用水問題に関する地方環境委員会の対応を激しく非難した。
 この問題についてEl Tesoro鉱山(Antofagasta Minerals)、Cerro Colorado鉱山(BHP Billiton)およびCollahuasi鉱山(Anglo American、Falconbridgeおよび日本企業連合)は、鉱山用水問題についてCOREMAと折衝したが、COREMAの対応は極めて独断的で話し合いの余地がない。同じ地域に於ける鉱山用水問題であってもケースによって異なった判断を下す傾向がある。最近のCOREMAの対応に対して鉱山会社側は、特定地域に於ける鉱山用水制限に付いていくら討議しても、COREMAには法律に規定されていないことに対する能力がないのではないかと危惧していると伝えている。
 この背景には、環境関連法規には、地方環境委員会と水総局(Direccion General de Aguas)の水の使用制限に関する権限が明確に規定されていないことが挙げられる。例えば特定の地域が旱魃に襲われたような場合、旱魃に対する水の使用制限に関する権限が法律に定められておらず、チリ第1州環境委員会は水の使用制限令を出すべきか、それ以外の解決策を取るべきか判断できないであろうとコメントしている。
 チリ北部の砂漠地帯においては鉱山用水の確保は鉱山会社が直面する最重要課題の一つである。
 自然に再生出来る水量しか鉱山には割り当てられないので、水資源が枯渇する恐れは全くないものの、長期的な観点から見て、大規模な水不足が発生しそうな場合に備えて鉱山業界では既に幾つかの代替案を検討している。
 その一つは海水の利用である。Michilla鉱山(Antofagasta Minerals)は海に近い立地を利用して、既に海水を利用している。また、Escondida鉱山(BHP Billiton、Rio Tinto、世銀金融公社、日本企業連合)も海水淡水化プラントを建設し鉱山用水量を賄っている。
 将来鉱山用水を海水もしくは淡水化海水に切り替える場合、Cerro ColoradoはIquique港から120km、Collahuasi鉱山はIquique港から185km、El Tesoro鉱山はAntofagasta港から200kmと多くの鉱山が内陸で海抜3,000m級の高地にあることからコスト増につながることは必至である。

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