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ニュース・フラッシュ

2006年5月15日 ジャカルタ 池田 肇

インドネシア・議会がFreeport問題でワーキングコミッティーを設置

 地元紙等によれば4月30日、インドネシア議会(House of Representative)に設置されているエネルギー鉱物資源技術開発環境担当第7委員会(Komisi Ⅶ)委員長(与党ゴルカル党(PG))のアグスマン・エフェンディ議員は、Freeport社の一連の報道疑惑に関連し、Freeport社による金銀を含む銅精鉱の成分偽証の問題について、同社の活動を調査する議会内ワーキングコミッティー(WC)を設置する意向を明らかにした。
 アグスマン議員によれば、WCは、精鉱の含金・銀成分調査のほか、環境問題、税金やロイヤルティなど国庫へ納付された実際の税額や、地域に還付されるべき1%の拠出金の配布、支出の現状について調査を行う。また、同氏は精鉱問題に関連し、インドネシアの国内における精鉱からの地金生産に関し多くの意見があることを紹介し、Freeport社とインドネシア政府が書名交換した事業契約(COW)の内容を条項ごとに定義、精査する方針を明らかにした。
 これに関連し、WCのメンバーに予定されているインドネシア商工会議所(エネルギー鉱物担当)Dito Ganinduto副会頭は、事業契約第11条第6項を参照して、Freeport社は出来る限り金属の分離を国内で実施しなければならないが、Grasberg鉱山で生産される精鉱のうち30%程度しか国内で地金化されておらず、多くがヨーロッパ、日本、スポット市場向けに出荷され、地域社会の雇用機会と付加価値が失われているとした。また同条第8項は、同社が生産する金と銀は国際市場の標準を満足しなければならないとされており、地金で供給すべきとの見解を示した。同氏はさらに、事業契約第10条第5項に触れ、Freeport社はインドネシアにPT Smelting Gresik製錬所を保有することになっているが、日本企業がマジョリティーを有しており、Freeport社は契約上の責務を果していないとする見解を述べ、WCの一つの議題は、インドネシアにおける鉱石から地金を生産する割合を高めることになるとの見通しを示した。同氏は同国内鉱石から地金を生産する割合を50~60%までに増加させるべきと述べている。
 一方、インドネシア鉱業協会Jeffrey Mulyono会長は、第11条第6項に関連し、Freeport社の精鉱を地金にする能力はGresik製錬所の生産能力に依存しており、余剰分は外国、スポット市場へ販売せざるを得ない。また、新たな製錬所の開発には十分なエネルギー供給源の確保とインフラ整備が必要であり、政府の支援が限定的な状況の中、実現は困難と述べ理解を求めている。
 Freeport社の2005年の精鉱生産量は244万7,500dmtで、出荷先は、Gresik製錬所(29%)、ヨーロッパ(27%)、日本(18%)、スポット市場(7%)、その他(19%)である。
 なお、Freeport社、法人広報Siddharta Moersjid部長は、精鉱の偽装問題に関連し、Grasberg鉱山で生産される精鉱は、パプア州Amamapare港で同社及びPT Sucofindo(国営検査会社)の両者により分析されるほか、受入港の税関や購入者により成分分析されるため不正はありえないとのコメントした。

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