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ニュース・フラッシュ

2006年5月23日 バンクーバー 中塚正紀

Xstrata社がFalconbridge社買収オファー

 5月17日、スイスのXstrata社がカナダのFalconbridge社買収オファーを提出。Xstrata社は既に同社の20%を所得しており、残りの80%の買収額はは現金で161億C$。これはカナダにおける現金買収額の中で過去最高。支払いは銀行融資とつなぎ融資で行い、今後も銅、亜鉛、ニッケルが高価格を維持することを見越し、合併運営で得るキャッシュフローを返済に充てていく予定。買収が成立した場合、銅、亜鉛、ニッケル、石炭、クロムの生産高がそれぞれ世界の5位に入る生産会社が誕生する。
 この買収オファーに対し、Falconbridge社は「Xstrata社はFalconbridge社の予想収益を把握しておらず、買収額は低すぎる」と述べている。Falconbridge社はXstrata社の買収内容を既に友好的買収オファーを提示しているInco社のオファー内容と比較検討するため早急に役員会を招集する予定。Xstrata社のオファーはFalconbridge社株一株52.5C$を現金で、Inco社のオファーは一株51.17C$をInco社株と現金で提示している。Falconbridge社株主は、オファー内容に加え、買収が成立しなかった場合のInco社への違約金を含め、買収により今後得るであろう利益をそれぞれ比較検討していかなければならない。Inco社はFalconbridge社を買収することでSudburyプロジェクトの相乗効果が高く評価され、約年間3.9億US$の経費節約できるとしているが、Xstrata社は2社が合併で、重複する業務を省くことにより年間経費の約1.2億US$が節約できることになると述べ、Sudburyの相乗効果に関しては深く言及していない。
 鉱業アナリストたちは、Inco社に対し買収オファーを出しているTeck Cominco社にとって、今回のXstrata社の買収オファーは、動き方により良くもあり、悪くなる状況にもなるだろうと述べている。Xstrata社が買収に成功すれば、Inco社の買収は容易になる可能性があるが、もし、Inco社がFalconbridge社へのオファーを更にあげた場合、ブラジルのCVRDなどが更にInco社の買収に動く可能性が高くなると見ており、Teck社にとっては不利な状態になる。
 今後、Xstrata社、Inco社、Teck Cominco社の買収に関する動向は活発化し更に注目されるものと見られる。

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