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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアメタル ニッケル
2006年6月20日 ジャカルタ 池田 肇

インドネシア・Rio Tinto社、Lasamphalaニッケルプロジェクトに関し9月に事業契約(COW)締結か

 地元紙等によれば6月13日、エネルギー鉱物資源省Marpaung鉱業投資施設課長は、Rio Tinto社と事業契約(COW)交渉を行ってきた中部スラウェシ州Lasamphalaニッケル鉱山開発に関し9月に書名交換する見通しを明らかにした。鉱床規模、埋蔵量、鉱山開発計画などは明らかにされていないが、投資規模は20億US$以上と見られている。事業契約は30年を見込み、同鉱山開発により1,000人以上を新規雇用するほか、納税額は年間400万US$以上に上るとみられる
 同当局者によれば、この契約はユドヨノ大統領が年末に予定している英国訪問で、英国側への「手土産」とする方針。現在、貿易省と税務総局、関税総局など関係機関が契約に向けた調整を急いでいるという。
 なお、本記事に先立ち、5月29日、当地Rio Tinto社Mike Jolley社長を訪問し、Lasamphalaプロジェクトの概要及びエネルギー鉱物資源省との事業契約交渉の動向につき情報提供を依頼しているが、微妙な問題を有するためRio Tinto社がプレスリリースを発表する前はいかなる情報も開示できないとの回答を受けている。6月20日現在、同社ホームページに本件記事を裏付けるニュースは掲載されていない。
 また、インドネシア鉱業協会Priyo Pribadi Soemarno専務理事に対し、記事の信憑性を質問したところ、新鉱業法が改正審議されている現状において事実であれば喜ばしいとしながらも、以下のように指摘した。(1) 鉱業政策を事業契約(COW)制から鉱業事業許可(IUP)制へ転換する新鉱業法が国会で審議されている現状において、30年間の鉱山開発を保障する契約を結ぶことができるのか。(2) 事業契約交渉はRio Tinto社のみに与えられた権利ではなく現鉱業法のもと等しく外国鉱山会社に与えられたものである。現状、Rio Tinto社のみに事業契約の交渉機会が提供されてきたことは、鉱業政策の公平さと透明性に欠く行為である。(3) プロジェクトの採択の可否が、鉱業法、環境基本法、財政法、森林法などの規定に基づく審査ではなく、政府高官の「手土産」か。(4) Lasamphalaニッケル鉱開発は、地方政府が反対しており、森林保護法による問題があると聞いている。地方分権の時代に中央政府がどこまで地方をコントロールできるか疑問がある。
 以上の理由から、個人的にはポリティカルステートメントと考えているが、エネルギー鉱物資源省の動向を注視する必要がある。

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