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ニュース・フラッシュ

2006年7月25日 シドニー 久保田博志

オーストラリア労働党、ウラン政策変更

 オーストラリア労働党のKim Beazley党首は、7月24日、約20年間にわたって新規のウラン鉱山開発を認めないとする党の方針(労働党政権時代は「3ウラン鉱山政策」、現在は「反新ウラン鉱山方針」)を転換すると発表した。
 同氏は、「ウラン輸出を管理する新たな方針(政策)は、ウラン鉱山の数の問題とするのではなく、(1) 核拡散防止条約(Nuclear Non-Proliferation Treaty:NPT)を受入れること、(2) 平和利用のための世界的な安全保障(Safeguard)を受入れること、(3) 核不拡散に関するオーストラリアとの外交関係の構築を担保するものであること」としている。労働党が提案した新たな方針では、外国企業がオーストラリア国内のウラン鉱山を取得することがより困難になると見られている。また、現政権が推進している国内のウラン濃縮施設の建設、核廃棄物貯蔵施設、原子力発電所についても国益につながらないとなどとして反対の姿勢を示している。
 この連邦レベルでの労働党の方針転換に対して、各州の労働党の反応は様々で、Kevin Foley南オーストラリア州副首相はこの決定を支持することを表明したが、Alan Carpenter西オーストラリア州首相は、西オーストラリア州が世界の核廃棄物の処理場となるとして反対の姿勢を示し、Peter Beattieクィーンズランド州首相は石炭産業への将来の影響を懸念している。2007年の連邦議会総選挙を前にして、冷戦下の時代遅れの「政策」を転換するには良いタイミングであったしてBeazley党首の決定を支持する声が強い。

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