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ニュース・フラッシュ

2006年9月8日 シドニー 永井正博

豪州・熟練技術者不足が資源産業プロジェクトを窮地に

 地元紙等によるとオーストラリアでは西オーストラリア州とクイーンズランド州を中心に、資源産業に必要な熟練工が少なくとも4万人不足しており、このことが、西オーストアラリア州政府の4年間で180億A$に上るインフラ投資プログラムと様々な民間会社の拡張プロジェクトの実現可能性を脅かしている。
 現在の失業率4.9%は30年来の最低水準に迫り、鉱山会社は適当なスタッフを雇うのが難しく、ライバル会社から引き抜くケースも生じている。離職率は、西オーストラリアの主要な鉱山では30%以上になっており、鉱山労働者のバーゲニングパワーを増加させ、労働賃金上昇の要因となっている。
 高賃金は、高騰する資材・原材料のコストの上昇と相まって、鉱山会社に資本投資プロジェクトの遅延、撤回を強いることになる。例えば、
 BHP Billiton: Worsleyアルミナ精錬所の10億A$の拡張工事が2年間の遅延。Ravensthorpe ニッケル/ラテライト・プロジェクトもコスト30%アップで見直し。
 Alcoa/Alumina: Wagerup 精錬所の15億A$の拡張計画は資源ブームが終了するまで延期。
 Oxiana: Prominent Hill鉱山開発は、労働賃金の上昇により、775百万A$で50%コストアップ。
 アナリストは、これらのプロジェクトの遅延により、オーストラリアが他の鉱産国と比較して投資機会の減少により競争力を失い、中国のような急速に発展するアジアのマーケットのシェアを失う可能性があると警告している。

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