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ニュース・フラッシュ

2006年11月21日 サンティアゴ 中山 健

チリ・Los Pelambres鉱山Mauro廃さいダム建設許可無効の判決に地元市長、チリ鉱業協会会長らが懸念を表明

 11月16~18日付地元各紙は、Los Pelambres鉱山Mauro廃さいダム問題で各界から議論が噴出していると概要次のように報道している。
 先にサンティアゴの高等裁判所がMauro廃さいダムの建設許可を無効とする判決を下したことに対し、建設現場のLos Vilos地区住民、鉱山業界、Los Pelambres鉱山会社、環境団体、国会議員等から様々な議論が噴出している。
 11月15日、複数の環境団体が、高等裁判所の判決により水資源総局(DGA)の出した建設許可が取り消されたことを理由に、工事中止命令を出すよう裁判所に正式に要請した。
 これに対し、Los Pelambres鉱山は「当社は本件を最高裁判所に上訴しており、最終判決が未だ出ていない段階で工事を中止するわけには行かない」と述べている。これに対して原告側の弁護士は、上訴しても裁判所が判決の中断を命じない限り判決は有効であると反論している。
 建設現場に隣接するSalamanca市長は、「建設が中止されたら、当市は経済的に大きな打撃を受けるだけでなく、農業、教育、その他、Los Pelambres鉱山と共同で進めている分野が立ち行かなくなってしまう。こんな愚にもつかないショーは止めにして欲しい」と建設計画を擁護する発言を行っている。また、Caimanes地区住民代表のCortes氏も「この建設は地域の重要な雇用源になっている。反対しているのはこの地域を代表する人達ではない。非常に小さな少数派グループだ」と言っている。第IV州から選出された上院議員Jorge Pisarro氏(与党DC)、Evelin Matthei氏(野党UDI)も建設工事を支持する意思表示を行った。
 一方、鉱山業界も大きな危惧を感じているようだ。建設中の他のプロジェクトでも反対派が裁判所に提訴する動きが出てくる可能性もあり、そうなると鉱山への投資にブレーキがかかることを恐れている。SONAMI(チリ鉱業協会)のOvalle会長も高等裁判所の判決に対する不安を隠さない。「こうした状況が投資家に不安を与えることは間違いない。SONAMIとしても大変心配している。近く大統領府長官や鉱業エネルギー大臣と会談し、我々が感じている不安を訴えることにしている。投資家が投資を実行する際、こうした事態は必ずその判断材料にされてしまうだろうからだ。私は地域住民の人達が裁判所に提訴したことを非難しているのではない。正式に許可を取って工事を開始した建設計画が途中で中断されるような事態になりかねないことを憂いているのだ」と語っている。

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