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ニュース・フラッシュ

2007年1月10日 シドニー 久保田博志

オーストラリア科学者、石炭採掘が地震の原因とする説に異論

 オーストラリアの科学者らは、米国の大学研究者の「1989年にNewcastleで発生した地震(死者13名)の原因が石炭採掘である」とする説に異論を唱えた。
 米国Columbia大学Christian Klose氏は、「地震の原因は、1801年から1989年までの188年間にわたって約5億tの石炭と23億tの地下水を汲み上げたことで断層が不安定になり、地殻のストレス場に変化が生じ、これらが地震の引き金となった」との説を唱えている。同氏は、「人為的な原因による地震が200回以上発生していることを特定し、その内の3分の2が第二次世界大戦後に発生していること」などを根拠としてあげている。
 この説に対して、ニューサウスウェルズ州政府の災害調査に関わっているNewcastle州大学土木工学のRobert Melcher教授は、「大規模な石炭採掘が地震の原因となる明確な証拠に欠ける」として、また、連邦政府地球科学研究機構(Geoscience Australia)の地震学者Phil Cummins氏は、「興味深い説だが、不確定要素が多すぎる」として、Klose氏の大規模石炭採掘が地震の原因となったとする説を否定している。
 一方、Klose氏は、地球温暖化対策として注目されている炭酸ガスの地下注入が地震を誘発する可能性があるとして、同様の調査をビクトリア州の天然ガス開発跡地でも行うとしている。

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