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ニュース・フラッシュ

2007年2月9日 メキシコ 小島和浩

米国・アサルコ社、グルポ・メヒコ社を詐欺罪で告訴

 地元一般紙(2月5日付け)等の報道によると、米・アサルコ社破産管財人は、同社が保有していたSPCC(Southern Peru Copper Corp.:現SCC)社権益(全権益の54.2%)を4年前にグルポ・メヒコ(GM)社が詐欺的手段によってMinera México社(MM社:GM社子会社)に譲渡させたとして、テキサス州Corpus Christi市の破産裁判所にGM社を告訴した。現在アサルコ社は、親会社であったGM社による破産申立が受理された結果、同破産裁判所の管理下に置かれている。
 2月2日に同裁判所へ提出された告訴状によると、GM社は本権益譲渡に際し、一切投資銀行を通さず、また、グループ内部での譲渡額よりも多額の権益買収金を支払う可能性のある外部投資家を開拓することもせず、意図的に権益譲渡を遅延・停滞させ、アサルコ社に譲渡額約500百万US$のグループ内での権益譲渡を強制したとされる。さらに、この権益譲渡により、当時多額の環境損害及びアスベスト使用に関する訴訟に直面していたアサルコ社が、最も収益性の高かった事業を失うこととなったと訴状は指摘している。同社管財人の告訴目的は、SCC社権益のMM社への譲渡の取消及びSCC社資産の回収にある。現在SCC社株式の時価総額は185.2億US$に上り、アサルコ社が保有していた権益は100億US$以上に相当する。アサルコ社顧問弁護士、GM社スポークスマンは、共に本訴訟についてのコメントを控えているが、あるGM社幹部によれば、本告訴はアサルコ社資産を増加させるための債権者による策略であるという。
 銅価格高騰の恩恵を受け、2006年のアサルコ社の税金・利子・為替損益・償却引き前利益は、400~450百万US$に達すると見込まれている。一方で同社は、破産に伴う納入業者による数百件に及ぶ訴訟の判決を本年末に控えると共に、米国政府から起こされた総額1,300百万US$に及ぶ環境浄化実施に関する訴訟を抱えている。

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