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ニュース・フラッシュ

2007年5月15日 バンクーバー 武富義和

カナダ・Cigar Lakeウランプロジェクト、出水事故原因

 Cameco社は、Cigar Lakeプロジェクトにおける2006年10月22日の出水事故原因について、自社及び第3者による数百ページに及ぶ報告書を発表するとともに電話会議を行っている。
 Cameco社の報告によると、MTMという子会社が掘削作業に従事していたが、出水事故が起きる前の10月11日に出水事故箇所において行った掘削と発破作業は、鉱山の作業基準(地質構造がよく分かっていないところで実施する作業を定めた手順書)よりかなり広い範囲に及んでいたことが判った。また、発破後、通常72時間以内に、ロックボルト、網掛け、天盤安定化のためのモルタル吹きつけを行うべきところ、106時間経過した後でもロックボルトの取り付け率が25%、モルタル吹きつけは全く実施していない状況であった。10月17日には全ての作業は完了したが、19日には、岩盤が不安定な状態となり、モルタルの脱落が見られたため、20日には追加のロックボルトの取り付け等を開始したが間に合わず、広範囲の落盤、出水を招いたとしている。落盤の直前には、当該場所で2本の断層が確認されている。
 排水ポンプの能力について、もともとCigar Lakeプロジェクトでは排水ポンプの能力を500m3/hrと設計し、取り付けていた。しかしながら、2003年のMcArthur River鉱山での出水事故を教訓として、Cigar Lake鉱山建設完了時には1,500m3/hrに増強する計画だった。結果として、建設途中だったことから排水ポンプは500m3/hrに据え置かれており、排水能力が不足していた。
 坑内の2つの隔離壁について、東の隔離壁は完全な遮蔽ができたが、西の隔離壁の4フィートのガスケットが外れていたため、3/16インチの隙間が生じてしまい、隔離地域に水が流れ込んでしまったとしている。なお、数度、ガスケットの取り付けを試みたが失敗している。
 電話会議において、CEO兼社長のGerald W. Grandey氏は、今回の事故原因についてCameco社のミスを認めている。Cigar Lakeプロジェクトでの出水事故に関し、パートナーから法的な措置を執られた場合にはどのように対処するかとの質問もあったが、今回の事故は誰も法令違反をしておらず、パートナーからそのようなことは示唆されていないとしている。

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