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ニュース・フラッシュ

2007年5月22日 バンクーバー 宮武修一  2007. 5. 21 ロンドン 高橋健一  2007. 5. 16 シドニー 永井正博

Xstrata社、LionOre社獲得に対抗ビッド

5月15日、スイスXstrata社は在トロントLionOre社の獲得にむけ、Norilsk社を上回る一株あたり全額現金による25C$のTOB新条件を提示した。応募の締め切りは5月25日。今回のオファーはNorilsk社の敵対的対抗ビッド21.5C$を16%上回り、Xstrataの当初提案の友好ビッド18.5C$を26%上回るもの。また異例の条件として、友好的買収のブレークアップフィーを大きく引き上げLionOre社時価総額の4.9%にあたる3億500万C$と設定、今後の他者からの対抗ビッドに対するハードルを引き上げた。LionOre社役員会は、5月18日のDirector Circularにより同社株主に対しXstrata社のオファーに申し込むよう進言している。また、16日、Norilsk社は、今回の引上げにおけるブレークアップフィーについて、3%以内に留められるのが通常のところ、不当に高額なものであり、株主利益を最大化するための健全なTOB買収プロセスを促進するといった企業理念とは明らかに矛盾し、参入者を阻害するものである、と表明しており、、証券当局への申し立てないし法的措置を検討しているとも伝えられる。 Xstrata社とNorilsk社のLionOre社をめぐる対抗関係は、両社が抱えるニッケル精錬所へのLionOre社からの給鉱の問題が絡んでいる。現状Xstrata社のNikkelverk精錬所が処理する鉱石の23%はLionOre社が有するアフリカの鉱山から供給されており、LionOre社は主要な長期の原料調達先となっている。かたやNorilskにとってもHarjavalta精錬所の原料の約1/4をLionOre社の生産物に依存していることから、お互いにLionOre社の鉱石を失うわけにはいかず、引くに引けない関係になっている模様。加えてNorilsk社はLionOre社が有するActivox Technologyにも関心が高いとされている。 Xstrata社は、今回のビッドはノックアウトビッド、と自賛するが、市況高騰によりニッケル専業のNorilsk社の資金は極めて潤沢と報じられており、専門家の中には、現在のNorilsk社は望む資産に対していくらでも投資できる状況、との見方がある。 Xstrata社は、2006年のカナダのFalconbridge社の獲得によって、世界第4位のニッケル生産者となった。XstrataがLionOreの買収に成功する場合、Xstrata社は、BHP Billitonをしのいで世界第3位のニッケル生産者となる。LionOre社の2007年第1四半期の利益は、過去最高であった。

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