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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2007年7月10日 バンクーバー 武富義和  2007. 7. 10 サンティアゴ 中山 健

Teck Cominco、Aur Resources社を買収、銅資産大幅増へ

世界第2位の亜鉛生産者であるTeck Comincoは7月3日、トロントに本拠を置き、チリで銅鉱山事業を展開しているAur Resources社を41億C$相当の現金と株式交換で友好的に買収すると発表した。Aur Resources社の役員会も満場一致でこの買収に賛成している。 今回の買収により、Aur Resources社の株主は、1株に対して、Teck ComincoクラスB株0.2187株、現金30.75C$を得る一方、Teck Comincoは、最大で現金31億C$、クラスB株22百万株を発行することになる。株価は直近20日間の終値の加重平均価格に29%のプレミアをつけた価格となっており、2006年同時期と比較すると119%アップとなっている。Teck ComincoがAur Resources社を買収する狙いは銅部門の生産量増大を計り、産銅メジャー入りを目指すことにあると見られている。 買収効果として、Teck Comincoの銅生産は、現状より43%増の9.1万t/年、2010年には、2007年と比較して72%増の15.5万t/年まで拡大する見込み。また、銅の資源量と埋蔵量は、現状より136%の増となる。 買収ライバルが出現する可能性は低いとされているが、チリで活動しているXstrata、Antofagastaが候補として上がっている。これに関連してTeck ComincoとAur Resources社は、買収が不成立に終わった場合の違約金(140百万C$)問題等を含めたサポート契約を協議中である。Teck ComincoのDon Lindsay CEO兼社長は、「買収に成功すれば我社の銅生産量は一挙に43%増加する。チリは世界でも有数の投資環境の整った国であるので、新規鉱山開発と既存鉱山の増産を計り長期的な銅の増産体制を敷いて行く考えである」とコメントしている。 一方、トロント在住の証券アナリストKerry Smith氏は「6月29日現在のAur Resources社の株価は31.70C$であるので、Teck Comincoの提案は29%のプレミアム付きである。Aur Resources社の取締役会もこの提案を好意的に受け止めており、実現する可能性が高い。株式の公開買い付けが実現した場合、今後2年間以上にわたって銅価が2.0US$/lbを超える水準を維持すれば、Teck Comincoにとっても非常に優れた買い物になるだろう」とコメントしている。 Aur Resources社はチリ第IV州にCarmen de Andacollo鉱山の90%(残り10%はENAMI)およびQuebrada Blanca鉱山の76.5%(El Bosque社13.5%;ENAMI10%)の権益を保有しているほか、カナダでもDuck Pond銅・亜鉛鉱山を操業している。なお、Aur Resources社は、2000年にTeck ComincoからQuebrada Blanca銅鉱山を購入しており、Aur Resources社の創始者でありCEOでもあるGill氏が2000年から2004年にかけTeck Comincoの役員を兼ねる関係にあった。Teck ComincoはQuebrada Blanca鉱山の開発を手掛けたが、銅価が低迷していた2000年に同鉱山をAur Resources社に売却してチリにおける鉱山操業から撤退した経緯があり、その後チリでは探鉱活動に重点を置いていた。

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