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ニュース・フラッシュ

2007年8月13日 メキシコ 小島和浩

メキシコ・グルポ・メヒコの3鉱山のストライキの経緯

 グルポ・メヒコ(GM)傘下の3鉱山は、保安・衛生の改善及び労働協約更新交渉の進展を図るため7月30日からストライキに突入しているが、以下に地元経済紙及び業界情報等の報道を基に本ストライキの経緯をまとめる。
・7月30日 GM保有3鉱山(タスコ鉛・亜鉛鉱山〔ゲレロ州〕、サン・マルティン亜鉛・亜鉛鉱山〔サカテカス州〕、カナネア銅山〔ソノラ州〕)のメキシコ鉱山冶金労働組合(STMMRM)がストライキに突入。
・8月3日 GMは、ストライキは労働協約とは関係がなく、個人的かつ政治的な利益を追求しているものであるとして、労働省連邦調停委員会に本ストライキを違法と宣告するよう申告。
・8月8日 連邦調停委員会は、本ストライキは労働基準法第174条の規定(ストライキは労組の臨時一般総会の投票結果による)に従わない違法ストライキと宣告。これに対して、STMMRMはストライキの継続を求めて直ちに地方裁判所に提訴。
・8月9日 地方裁判所は、サン・マルティン鉱山及びカナネア鉱山に関する違法ストライキ宣告を暫定的に取り消し、これら2鉱山でのストライキ継続を承認。タスコ鉱山でのストライキ継続は認められていないが、8月10日付け経済紙は、地裁が同鉱山のストライキ継続も認める予定であると報道。
 地裁は来週早々(14日)に最終的な裁定を下す予定であるが、裁判所の裁定に関係なくストライキを継続するとの声明を労組が発表していることから、本ストライキは長期化することが予想されている。GMによると、カナネア鉱山には少なくとも2週間分のストックがあるため、今のところストライキによる影響は顕在化していないが、3週目に入れば損失を被り始めるとのことである。
 なお、GMとSTMMRMの紛争の背景には、公金横領のかどで告発され海外に逃亡中のナポレオン・ゴメス前STMMRM委員長の問題がある。GMは労働省が認めたエリアス・モラレス暫定委員長指揮下の組合を正式な労組とみなし、この労組との間で2006年2月に新労働協約について交渉済みであるとの立場をとっている。一方、ゴメス前委員長を支持する労組リーダーは暫定組合長の下での労使交渉を認めず、労組の定期総会で選出された委員長の指揮の下、再交渉を行うべきと主張している。

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