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ニュース・フラッシュ

2007年8月28日 バンクーバー 宮武修一

アメリカ北西部鉱業協会、米国連邦有地に適用される新鉱業法案に反対

 アメリカ北西部鉱業協会(Northwest Mining Association)は8月14日、傘下会員に対して連邦有地における鉱山操業を規制する、2007年硬岩採掘とリクラメーション法案(HR2262)に対し断固反対し、団結しつつこれを廃案に追い込むよう理解を求めた。この新法案は、米国下院、天然資源小委員会において5月10日に取りまとめられたもの。法案はパブリックランドで硬岩採掘を営む事業者に対し、8%のロイヤルティの支払い、操業許可を3~10年ごとに定期的な更新するよう義務づける。これに対し、7月26日にはアイダホ州選出の共和党上院議員、ケネコット・ユタ・カッパー社役員、ウラン探鉱開発企業副社長らが公聴会の場でこの法案を批判、過大なロイヤルティの徴収は米国鉱業の競争力をそぎ、また操業許可の見直しは長期的な採掘計画の策定を不可能にするとし、結果として、米国鉱業の衰退、雇用の喪失と地域社会の崩壊、米国資源供給の一層の海外依存を招くなど国益を著しく損なうと主張した。アメリカ北西部鉱業協会は今後各地で行われる公聴会への積極的な参加、地元選出の上院議員などに働きかけ、新法案の廃案を目指すよう会員に理解と行動を求めている。
 米国連邦有地はとりわけ西部に広く分布するが、ここでの金属鉱物資源の採掘に関する権利関係は1872年に定められたいわゆる1872年鉱業法により定められている。1872年鉱業法は、パブリックランドへの自由なアクセスと、仮に開発する場合、低廉な永久借地権の下で採掘することを容認している。1872年鉱業法制定当時、国土の開発とりわけ西部の開拓推進、および開拓者の定住を促進することが政策目標であり、連邦政府はこのインセンティブとして意欲のある開発者に対して、その採掘権を低廉かつ永年にわたり付与していた。このような1872年鉱業法は、制定当初あらゆる地下資源を対象としていたが、1920年に石油、天然ガス、石炭、工業用鉱物について別途ロイヤルティを徴収する方針を定めるなど大きな見直しが加えらていた。しかし非鉄金属資源については、その基本的な部分で変更が無く、これまでに多くの改正議論はあったものの、抜本的な改正を行うには至っていない。2007年・硬岩採掘とリクラメーション法案(HR2262)とは、こうした見直しの最新の試みと言える。

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