閉じる

ニュース・フラッシュ

2007年9月3日 ロンドン 高橋健一

コンゴ政府、英CAMEC社の鉱業ライセンス無効の判定-カナダKatanga Mining社買収表明の直後

 各社報道によれば、コンゴ民主共和国政府(以下「DRC」)法務省は、Central African Mining & Exploration社(英国。以下「CAMEC社」)が、DRCにおいて所有する同社の核となる鉱業ライセンスについて、法的に無効であるとの決定を下し、同国鉱山公社Gecamineに返還されるものとした。
 今回のDRC政府による決定は、政府が6月から実施している、政府と鉱山企業の既存鉱業協定の見直し作業によるもので、対象となる協定は、1998年~2003年の内戦期及びその後の暫定政府期間の混乱期に締結された60の協定を対象とし、それが法的に正当なものであったかを検証していたものである。
 これに対しCAMEC社は、今回のDRC政府の決定は一方的なものであり、今後法廷で争う方針とし、少なくとも法廷での最終的な判決が下されるまでは、現在のライセンスは有効である旨表明している。
 CAMEC社は、DRCにおいて建設中であったLuita銅コバルト製錬プラントを2007年3月に完成、7月までに、銅カソード2,300t及びコバルト精鉱260tを生産しており、同プラントでは、今後、今回無効とされたライセンスエリアで開発を予定していた鉱山などからの鉱石供給により、2008年までに最大年間生産規模、銅カソード10万t、コバルト・カソード12千tを計画している。しかしながら、今回の政府の決定により、主要となる鉱石供給の見通しが不透明となってきた。
 他方、CAMEC社は、進めてきたカナダKatanga Mining社の敵対的買収について、現在まで株式22%を取得しているが、この報道の直前となる8月29日、全株式の買収を表明、直近の両社株価をベースに、Katanga Mining社株1株につきCAMEC社株17株の株式交換によるTOB買収オファーを出していたが、今回のライセンス無効の判定により、ロンドンAIMにおけるCAMEC社株価は大きく下落、交換比率は大きく崩れており、市場関係者においては、現実的にこの買収オファーは消滅していくものと見られている。

ページトップへ