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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2008年2月5日 ジャカルタ 池田 肇

インドネシア:世銀幹部、採取産業透明性イニシアティブ(EITI)への取組みの重要性を強調

 インドネシア外交委員会(ICWA:Indonesia Council of World Affairs)、世界銀行ジャカルタ事務所、インドネシア鉱業協会は1月30日午後、ジャカルタ市内で、「貧困、腐敗社会、経済の停滞に喘ぐ諸国における神からの賜物」と題する講演会を行った。講演会は、IWCA委員長Dr.Arifin M. Siregarが開演の挨拶を行い、次いで世界銀行ジャカルタ事務所長(Country Director)Mr.Joachim von Amsbergが、本講演会の演者となるMrs.Ngozi Okonjo Iwealaを紹介し、講演が始まった。講演会にはインドネシア政府、議会、石油天然ガス採掘事業者、鉱山関係者が230人ほど出席した。講演を行ったMrs.Ngoziは、かつてナイジェリアの財務大臣、外務大臣の要職を歴任し、現在、世界銀行役員(Managing Director)である。同女史は、ナイジェリアにおける経済発展の歴史を振り返り、ナイジェリアとインドネシアには多くの共通点があり、インドネシアはこれに学ぶべきものが多いと述べた。インドネシアは、「豊富な天然資源に恵まれている、腐敗社会である、国民が貧困に喘いでいる、こうした現状を打破するには、鉱山会社や政府における情報の開示が重要になる。鉱山会社は積極的に納税額を公表し、政府は鉱山会社からの歳入を一般に公開することによって、両者の食い違いを明らかにすることで、政府内における資金の搾取や横流しの実態を明らかにできる」とした。また、こうした取り組みにより、不正を排除できるとした。
  現在、石油・天然ガス・金属鉱物資源関係企業の多くが、資源国政府による賄賂請求を防止するなどの目的から、採取産業透明性イニシアティブ(Extractive Industries Transparency Initiatives;EITI)に取り組んでいる。EITIとは、2002年ヨハネスブルグサミット(WSDD)で英国ブレア首相により提案され、世界銀行がそれを支援する形で始まった。2008年現在、その活動は、資源国25か国以上に及ぶ。同氏は、インドネシア政府に対し、EITIに取り組むことを提案していた。講演終了後、参加者から、インドネシアの投資環境改善に世界銀行が今後どのように関与していくかとの興味深い質問があったが、同女史は、資源国の投資環境は各国政府が決定することであり世界銀行には多くを期待しないでほしい。また、インドネシアについては、世銀ジャカルタ事務所長であるMr.Joachim von Amsbergの取り組むべき課題であると回答し聴衆の笑いを誘った。インドネシア鉱業協会Mr.Arif Siegar会長は閉会の挨拶で、ナイジェリアとインドネシアは多くの共通点があるものの違いもまた大きいと発言し講演会を締め括った。

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