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ニュース・フラッシュ

2008年3月18日 サンティアゴ 菱田 元

アルゼンチン鉱業長官、鉱産品輸出税は投資に影響せずとコメント

 3月7日付の地元業界紙によると、アルゼンチン鉱業庁は鉱産品に5~10%の輸出税を賦課するとの最近の政府の決定が同国への投資を遅らせるとは考えていない、とアルゼンチン鉱業長官Jorge Mayoral氏はコメントした。「アルゼンチンは鉱山開発が繁栄することをこれからも保証する。なぜなら国がそれを必要としているからだ。」と同長官はカナダ・トロントで開催されたPDAC 2008国際会議で語った。
 アルゼンチン鉱業の近年の急速な成長に焦点を当て「2002年に私は投資を求めてこの会議に来た。以前はアルゼンチンは社会的、経済的、政治的に統合されていなかったが、投資家を捉えることができた。現在我々は良いビジネス環境を保証する。」
 2007年の鉱業分野の納税額は32億ペソ(10.2億US$)であるが、2003年は2億9,800万ペソであったとMayoral長官は述べた。2003年から2007年の間に輸出収入は33億US$から113億US$に、各産業分野への投資額合計は6億US$から56億US$に伸びた。鉱業プロジェクトの数は2003年の40から336に増え、探鉱ボーリング長は2003年の166,000mから2007年は603,700mとなった。
 一方、San Juan州の鉱山開発・探鉱研究所(IPEEM)のOscar Azcurra氏は、この輸出税を政府と民間鉱山会社との間の均衡を保つものと捉えている「我々は支払わなくてはいけないことに不平を言うのでなく、支払っていない全てのものに対し感謝しなければならない。我々の付加価値税は戻ってきており、資産償却は加速している。」と同氏は語った。「アルゼンチンは農業と畜産業に基盤を置いた国であり、これらの分野がより多くの税金を払うことにより、経済危機の間多くの人々が助けられた。これらは再生資源を扱うが、鉱山開発は非再生資源を扱っており、また現在の金属価格を考えると、鉱業は新しい活動で我々は何も支払わないと地域住民に対して表明するにはあまりにも無理がある。」と同氏は語った。
 鉱産品輸出税を支持する公的機関の意見に対し、多くの民間企業はこの決定に対し違和感を持っている。「安定した税法とそれを認めた鉱業法を持ちえたのに、現時点では大変混乱している。突然、心変わりしましたと言われたようなものだ。」とカナダ・バンクーバーGoldcorp社副社長Charles Jeannes氏は語った。Goldcorp社は、Catamarca州にあるXstrata 50%所有のAlumbrera銅-金鉱山の37.5%の権利を所有している。
 Jeannes氏によると、このような事業中途での規則改正には2つの大きな問題があるとのことである。「一つは鉱業及び他のハイリスクで周期変動する産業への投資家が、投資時に計画していたリターンを十分に回収できないこと。二つ目はコストも金属価格と歩調を合わせる様に上昇しており、収入面だけ見るのでなくコスト面も見なければいけない。」と同氏はインタビューに答えた。「この措置を大変注意深く見守っている。なぜなら、一国で新しい事業を行う際の取り組み方に対してインパクトを与えるからだ。」と同氏は付け加えた。

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