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ニュース・フラッシュ

2008年4月21日 バンクーバー 武富義和

カナダ:産業省、投資法を適用し外資による買収を拒否

 カナダ産業省は、4月8日、Alliant Techsystems(ATK: 米国・ミネソタ州)による国内宇宙機器メーカー最大手であるMDA社(バンクーバー)の買収提案に対して、純国益に反するとして承認を拒否した。これは投資法施行以来、審査段階で承認を拒否した初めての事例となる。
 カナダ投資法では、非WTO加盟国による投資は総資産5百万C$以上、WTO加盟国による投資は295百万$以上が審査の対象となっており、また、ウラン生産、金融サービス、 輸送、文化産業等はその例外とされ、別途条件が付されている。
 カナダでは、2007年以降、Alcan、Inco等カナダ有力企業の買収が続いたことから、投資法、競争法の見直しのための専門家委員会が政府に設置され、2008年6月答申を目途に検討がなされている。
 今回の承認拒否について、政府が買収対象会社に対して4億C$以上の予算を投入していること、買収により当該企業が有する技術をカナダが使用できなくなる恐れがある等特殊なケースであるとの意見もある。
 しかしながら、今回の承認拒否も含め、現在投資法見直しに向け検討が進められており、その動向如何では、外国企業による資源エネルギー投資に影響を及ぼす可能性も否定できないことから注意が必要である。

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