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ニュース・フラッシュ

2008年6月2日 バンクーバー 大野隆幸

カナダ:BC州の炭素税導入まであと2か月、他州の反応と取組み

 5月27日、カナダ・ON州のDalton McGuinty州首相は会見で、「BC州では北米地域初の燃料等消費者に課せられる炭素税制度を7月1日から施行されようとしているが、私は、必ずしも燃料や他の製造物に課せられる炭素税が、気候変動に立向う最善の道とは考えてはいない。むしろ、cap-and-trade system(キャップ・アンド・トレード制度、以下CATS)の方が好ましいと思う」と述べた。
 同州首相の気候変動への取組みは、一定のレベルを超える炭素量を排出している企業が罰金を払う形式を支持しており、全国的な炭素税制度導入を提案しているカナダ自由党のStephane Dion党首とも対立しており、「炭素税制度、CATS、あるいは両方を併用するなどのやり方があるが、ON州ではCATSが好ましい」と述べている。CATSでは許容範囲内に炭素量の排出を押さえた企業は使用されなかった許容範囲内の分を、範囲を超えた炭素量の排出をした企業に売却することが出来ることから、「欧州視察の際も話し合ったが、この制度の導入当時は色々な問題があったが、今では効果が見られるようになっている」と述べた。この件に関しては、歴史的に初となるON州とQC州との合同閣僚会議を6月2日に開催予定。この席では2州がどのような形でCATSの基盤作りを出来るかが話し合われる。
 しかし、一方で、同州首相は、連邦の炭素税意向への圧力と、ON州独自のCATSへの戦略は決して互いに背反するものではないとしている。
 「炭素税へ移行する計画を行うのと同じように、全国的なCATS導入の可能性を考え、各州の気候変動に対する反応を見極めて考えていきたい。欧州の国々の経験も参考とし、両方の戦略を重ね合わせ、気候変動問題に取り組んでいく」と述べた。

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