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ニュース・フラッシュ

2008年6月2日 北京 土屋春明

中国:四川大地震による鉱業への影響続報

(1)金属シリコンの生産に影響
 中国有色金属工業協会発行の中国金属通報によれば、四川省の金属シリコン生産量は国内の1/5を占めている。地震が発生後、シリコン生産企業数社が地震により損害により、生産停止となっている。これにより、7~8万tの生産量の損失が生じる見込みで、四川省がシリコンの主要生産地となっていることから、金属シリコン市場に影響があるものと見られる。
 シリコン生産ラインの修復におおよそ半年を要し、更に輸送及び電力の被害も大きく、金属シリコンの供給停止が長引けば、シリコン価格上昇が見込まれ、雲南省などにあるシリコン生産企業は、現在フル生産を行っている。
(2)甘粛省成県の鉛・亜鉛鉱山の生産停止
 安泰科によれば、甘粛省成県(四川省との省境)地域に位置する鉛・亜鉛鉱山の生産が、地震により停止している。5月12日の四川大地震後、余震が続いているため採掘作業員の安全を保障できず、設備も破壊されており、現時点では生産再開の見通しが立たない。
 甘粛省の成県及びその周辺地域は、国内の主要鉛・亜鉛鉱産地帯の一つで、年間鉛・亜鉛生産量は国内総生産量の20%を占めている。市場関係者の話によると、現在、国内の亜鉛在庫量は過剰で、一時的に鉛・亜鉛生産中断しても、金属価格の急上昇は生じないものと見られている。
 甘粛省の成県にある幣家山鉛・亜鉛鉱山の話では、余震がなくなっても、坑道と設備が破壊されているので通常の生産能力に戻るのは少なくとも半月を要すると予想されている。同山の通常時の鉛・亜鉛バルク精鉱生産量は200t/日である。
(3)宝鶏チタン工業公司、操業を部分的に再開
 安泰科によれば、宝鶏チタン工業公司からの情報として地震の影響により5月19日より操業をストップしていた陝西省漢中地区、宝鶏(漢中から北140km)地区にある同社のミル・プラントやチタン合金工場は、5月29日、部分的に操業を再開した。
 地震による被害と損失はそれほどでもないが、本格操業は6月中旬と見込まれ、第2四半期の生産計画に影響を与えると予想されている。宝鶏チタン工業公司は、チタン及びチタン合金製造の大手企業である。

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