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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2008年6月3日 ジャカルタ 池田 肇

インドネシア:Martabe金鉱開発、PT Antam新たな敵対的買収劇の始まりか

 地元紙によれば国営鉱山会社PT Antamは5月29日、Pongkor金山の鉱量枯渇に伴う新たな金鉱資産の買収戦略の一環として、Oxiana社が手掛けるMartabe金山開発に権益参加する計画を検討していることを明らかにした。
 Martabe金山についてはAgincourt Resources社が、2006年9月に同鉱の運営会社(COWカンパニー)であるNewmont Horas Nauli(NHN)社の権益90%を保有するNewmont South East Asia Pte(NSEA)社の全株式をNewmont Miningから買収し、Martabe金山の権益を取得した。その後、OxianaがAgincourt Resources社の全株式を4億1,500万A$で公開買付し、Martabe金山開発の権利を獲得したため、現在、OxianaがAgincourt Resources社の株式100%を保有している。
 PT Antamは、このAgincourt Resources社の株式25%を買収してMartabe金山開発に参加したいとしているが、先のインドネシア企業Trinergy社、Dharmawangsa Group社によるAgincourt Resources社の株式30%の買収計画発表を受けて、これに対抗した敵対的買収を行うのではないかとの憶測を呼んでいる。Trinergy社は、政商Ahmad Nugraha Juandaが経営し、同氏は石炭大手Sitrade Nusa Globus社の社主Herman Afif Kusuma氏の側近と言われる。Dharmawangsa Group社は、石炭大手PT Adaro Indonesia社の大株主(32%)であるSadiaga S. Unoが支配する。両社ともにAgincourt社の権益15%を求めOxianaと協議を行っている模様である。
 Martabeの埋蔵量は、金187t、銀1,866tで、金生産量で6t/年、銀生産量で62t/年である。PT Antamは、経営基盤強化・株主利益最大化経営戦略の一環としてDairi鉛・亜鉛鉱開発を手掛けるHerald Resources社の買収をめぐりBumi Resources社と敵対的買収劇の最中にあるが、Martabeの権益参加に当ってもインドネシア企業と新たな戦いを強いられている。

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