閉じる

ニュース・フラッシュ

2008年6月20日 リマ 西川信康

ペルー:Moquegua県のカノン税配分に対する抗議デモが終結

 業界紙等によると、政府及びMoquegua(モケグア)県知事らがSouthern Copper社のカノン税配分に関して合意に達したことを受け、同県内の抗議デモによるパンアメリカンハイウェイの封鎖が6月19日、10日ぶりに解除された。これにより、懸念されていた同社のCuajone銅鉱山、Toquepala銅鉱山、ILO製錬所からの供給障害も回避された。
 政府と県との14時間にわたる協議の結果、Moquegua県内の貧困対策プロジェクトに国費から8,200万N.Soles(24.8百万US$)をあてること、複数の県で操業する鉱山の会計処理を鉱山毎に行う制度を設置すること、Moquegua県に対して1億500万N.Soles(31.8百万US$)の鉱業ロイヤルティを還元すること、さらに、Moquegua県に対して2007年度の自発的拠出金2千480万N.Soles(7.5百万US$)、2008年度分2千600万N.Soles(7.9百万US$)を割当てることなどで、合意した。
 一方、Tacna(タクナ)県では、Castillo首相と知事が会談を行い、Tacna県へのカノン税還元は減額されず予定どおり7億1,100万N.Soles(215.5百万US$)が還元される旨確認した。なお、Moquegua県のCuajone銅鉱山ではTacna県の水資源を利用していることから、Tacna県内ではSouthern Copper社に対して同県の水利用に対する見返りを求める動きが出ている。
 Castillo首相は、Moquegua、Tacna両県は多くの財源を抱えているにもかかわらず、県内の貧困率が高い点を批判し、これらの財源を有効活用するよう両知事に訴えた。
 一方、Puno(プーノ)県では、Puno県及びMoquegua県の県境に存在するAruntani鉱山のカノン税がMoquegua県に還元されていることに対する不満や、また、Moquegua県へ水を供給するダムがPuno県に存在しているなど、水利権を巡る対立も顕在化していることから、Puno県の自治体及び市民団体の代表者らは、カノン税の公正な配分を要求した。代表者らは、対話交渉が優先であるとしながらも、現状が改善されない場合、Moquegua県と同様の規模で抗議デモを実施する考えを明らかにした。

ページトップへ