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ニュース・フラッシュ

2008年7月7日 バンクーバー 大野隆幸

カナダ:BC州の炭素税(Carbon Tax)制度が施行

 7月1日、カナダ・デイ(Canada Day)のこの日、BC州政府が掲げる地球環境変化への対応策として北米初で歳入中立の税制と謳う、炭素税(Carbon Tax)制度が施行された。地元各紙の反応は、異口同音にガソリン価格の高騰や電気・ガス価格などへの価格転嫁で、実質的には消費者の負担増になるとのコメントが主で、その殆どが同炭素税に対して批判的なものであった。ただ、鉱業界を含む産業界からの具体的なコメントは今のところ全く見当たらない状況であり、今後の制度実施状況を静観している様子。一方、カナダ主要メディアなどによる見方としては、2008年の米国大統領選挙の行方に注視し、Obama、McCain両候補ともに掲げるcap-and-trade system(キャップ・アンド・トレード制度、以下CATS)を中心とした地球環境変化への対応が必要との政策提言を踏まえた上で、カナダの政策を考える必要があるとの見解が大勢を占める。
 そこで、JOGMECバンクーバー事務所では、Jock Finlayson氏(BC州ビジネス評議会副会長)に対して、炭素税についての見解と産業界(鉱業界を含む)に与える影響についてのインタビューを行った。冒頭、同氏は、この炭素税制度について批判するものではないことを前提とし、地球環境変化に関しては全世界が一致団結して何らかの対応策を早急に実施する必要があるとの見解を示した。その上で、この炭素税制度をBC州だけの制度にとどめず、例えば米国CA州など西海岸地域が一体となってこのような制度を導入することや、ON州やQC州などで協議されているCATSなどとの制度の併用なども模索すべきではないかとの見解を示した。鉱業界を含む産業界全体の対応としては、二酸化炭素排出を抑制するようなシステムの構築やクリーンエネルギー技術の確立など地球環境変化への対応を喫緊に解決すべき大きな課題として位置づけ、秩序ある持続的経済発展が可能な対応をしていく必要があるとの見解を示した。

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