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ニュース・フラッシュ

2008年7月22日 サンティアゴ 菱田 元

アルゼンチン:Jujuy州におけるウラン探鉱についての論争

 7月14日付の地元業界紙によると、アルゼンチンJujuy州のTilcara地区住民は州当局がウラン探鉱に反対の立場を明確にすることを強く要求している。Jujuy州鉱業局の高官は、アルゼンチンの鉱山会社Uranio del Sur社がウラン探鉱許可を申請した後にこの抗議が始まったことを明らかにした。
 Uranio del Sur社はTilcara地区の2地域でのウラン探鉱許可を申請した。各々500haと9,099haの面積を有する。共にJuella地帯(zone)に位置し、Yacoraite川とJuella川を含む。Tilcara地区の審議会は最近、金属鉱業、特にウラン鉱業に係わる露天採掘と鉱業の全工程における有害化学物質の使用を禁止したが、それにも拘わらずUranio del Sur社は探鉱の許可申請を行った。その認可権は当局にあるとJujuy州鉱業課高官は述べた。
 2006年にアルゼンチン政府は原子力利用を再び促進する政策を開始し、8年間で85億US$の投資を求めている。アルゼンチンはこれから25年間にわたり、少なくともウラン3万tを必要とすると予測している。Santa Cruz州、Chubut州、La Rioja州、Rio Negro州、Neuquen州、Salta州を含む複数州がウラン資源の賦存を公表している。
 7月18日付の地元業界紙は、アルゼンチンJujuy州のTilcara地区での探鉱許可を申請したUranio del Sur社の探鉱対象はウランではなく、銅・鉛・亜鉛であり、Uranio del Sur社という会社名が誤解を生じているとJujuy州生産環境大臣は弁明している。
 本問題はTilcara地区住民が州当局に対し、探鉱に反対の立場をとるよう抗議したことに端を発する。
 また、地元のQuebrada de Humahuaca渓谷にある文化遺産の現状保存が鉱山開発より優先されるべきとしている。
 前出の同州生産環境大臣が述べるところ「結果として、我々は文化遺産に影響を及ぼすような鉱業活動は許可しないが、同地区で砂岩や石灰岩が既に採掘されており、鉱業活動を否定するものではない。」
 Jujuy州で進行中の鉱山開発プロジェクトとして、Pirquitas銀開発プロジェクト(カナダSilver Standard社がパイプライン等工事に680百万Peso(216百万US$)を投資)、Aquilar銀・鉛・亜鉛鉱山(Mina Aguilar社)、Trinidad銀開発プロジェクト(ロンドンのAlexander Mining社)等がある。

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