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ニュース・フラッシュ

2008年9月2日 サンティアゴ 菱田 元

ブラジル:INBによる国内ウラン資源の原子発電所への供給計画

 8月26日付の地元業界紙が報じたところ、INB(ブラジル国営原子力公社)によれば、2030年までに建設が計画されている6基の原子力発電所に供給するに充分なウラン資源をブラジルは生産できる見通しである。
 最近明らかになったブラジルの原子力エネルギー計画では、1GWの原子力発電所を新たに4基建設する。現在2基の原子力発電所が稼働中で、3基目の建設は2014年完成を目標に進行中である。既存発電所2基と建設中の1基はいずれもRio de Janeiro州Angra dos Reisに位置し、700t/年の濃縮ウランが必要となる。その他新規発電所3基は2030年までに建設され、各々年間700tの濃縮ウランが必要となる。
 現在、Bahia州Caetipeで濃縮ウラン400tが生産されているが、この生産を2016年までに倍増すべきとされている。Bahia州Caetipe地域は、ウラン埋蔵量が豊富で10万tを確認している。これに加えブラジル北部Ceara州に14万tの確定埋蔵量がある。
 2008年7月、INBはGalvani Mineracao社と、Ceara州の州都Fortalezaの西に位置するSanta Quiteria鉱区でウラン及びリン鉱石を生産する契約を締結した。Galvani社は濃縮ウランを2012年から1,100t/年、2017年までに1,500t/年生産する計画であるが、Galvani社が引取るのはリン鉱石だけで、ウランは全量INBが引取る。Bahia州とCeara州のウラン生産量計はブラジルの全生産量の2/3を占めるが、将来は現在の4倍増の生産量を計画している。
 6基の原子力発電所が全て稼働すると、ブラジル全発電量の3%を供給することになる。ウラン濃縮処理のほとんどは現在、欧州とカナダで行われているが、2010年までにResende州とRio de Janeiro州で実施される予定となっている。新規ウラン資源については、アマゾン地域付近(Para州、Amazonas州)が有望とされ、特にPara州のRio Cristalinoに莫大な埋蔵ポテンシャルがあるとされている。そのほか、主要な現状のウラン生産地であるCeara州とBahia州でも、引続き探鉱が継続される計画となっている。

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