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ニュース・フラッシュ

2008年11月19日 ロンドン 及川 洋

英:最近のロンドン証券市場(AIM)の動きについて

 最近の金融・証券市場の動向に関連して、最近のAIM市場(ロンドン証券取引所(LSE)傘下の主として中小ベンチャー企業を対象とした市場)の動きについて、最近公表された2008年10月までのデータを交えて紹介する。
 AIM市場は、シドニー、トロントと並びジュニア探鉱企業などの資金調達の場として知られ、2008年9月時点で、総上場企業数約1,600社、うち、株式時価ベースで約17%が鉱業関係企業により占められている。
 最近公表された2008年10月までの全分野での株式公開、資金調達額、件数等のデータによれば、2007年1~10月間の新規公開及び再上場数は234件、調達資金額は135億£であったのに対し、2008年1~10月は、新規公開・再上場数99件、調達資金額は41億£となっており、件数減少のみならず、一件あたりの資金調達額が2007年の約1/3にまで減少している。
 鉱業分野に関しては、2007年1~10月間の新規上場数17、増資件数537に対し、2008年同期は、新規上場数5、増資件数430件であった。特に増資に関して言えば、数上は、極端な減少ではないが、調達金額に着目すると2007年の537件の増資による調達額は14億£(2.6百万£/件)に対し、2008年は、430件で7.5億£(1.7百万£/件)と総額で半減、一件当り調達額で30%以上の減となっている。
 上記は、必ずしも直近の金融危機の影響によるものではなく、2007年秋以降の米国におけるサブプライムローン問題発生以降の金融情勢の動きを反映したものである。直近の金融情勢が、AIM市場に更にどのような影響が現れているのかを統計的に捉えるにはしばらく時間を要するが、明らかにジュニア探鉱企業の資金調達環境が厳しくなってきている。

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