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ニュース・フラッシュ

2008年12月19日 ロンドン フレンチ香織

欧州:欧州議会、WEEE指令の改定草案を発表し、収集・リサイクル率向上を目指す

 欧州議会は12月3日、欧州で2003年2月から実施されている電気・電子機器廃棄物に係るWEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment)指令の改定草案を公表した。(公式HP:HTTP://EC.EUROPA.EU/ENVIRONMENT/WASTE/WEEE/PDF/COM_2008_810.PDF)
 本草案によってWEEEの収集目標は、現在の国民1人当り年間4kgから、製造者または第三者が、その年から過去2年間で販売した製品重量の65%以上へと変更される。現行のWEEE指令との大きな違いは、従来、多くのEU加盟国では政府が回収を促進し、市のごみ収集センターが収集を担い、同収集センターのコスト負担を製造企業が受け持っていたが、本草案で今後、製造企業が収集そのものの管理とコスト責任を負うようになる。本改定の理由は、欧州議会の統計によると、WEEE指令施行以来、欧州では、未だ33%の電気・電子機器廃棄物が、この指令に依らずに回収されており、残りの13%は埋立地へ、大半の54%はEU圏内・外へと流出しており、非EU加盟国への違法輸出が未だ行われている。よって、企業が収集からリサイクルまでを一元管理する事によって、違法輸出を防ぎ、廃棄物取扱規程が緩い国々に対しても環境的負担軽減を目的としている。また、企業が収集をも担うことで、WEEEの収集コストを納税者からWEEE消費者へ移行する目的もある。なお、欧州議会の発表によれば、新規のWEEE収集目標は、加盟国の多くで達成されているが、そうでない国もあるため、2016年には全加盟国での達成を目標としている。また、「企業のWEEE収集責任は、EU加盟国で『適切な場合には』促進していくようにする。」と不鮮明な内容が残されたままであるため、本改定案について各欧州企業にとってコスト面の懸念があり、また、この『適切な場合には』との曖昧な表現に怒りを示す企業さえある。
 その他の改定内容として、WEEE指令は“指令”であるため、国家法に適用している国と、していない国との差が生じており、これからは、国家及び企業のWEEE収集・リサイクルに関する登録及び報告の負担減のために、国家間で登録や報告義務を統一させて、製造企業はEU内の一国家での登録だけで良いようにする方針である。これによって、管理負担が軽減され、60百万€の削減が期待されている。また、リサイクル・再利用に関しては、2011年12月31日までに全電化製品のリサイクル率を5%向上させる計画である。

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