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ニュース・フラッシュ

2009年1月26日 ロンドン フレンチ香織

英:Anglo American、『アフリカ鉱業投資』に関する講演

 Anglo American取締役副社長のDavid Bickham氏は1月27日、ロンドンのOmega社主催の第11回年次欧州アフリカ会議で『アフリカの鉱業投資』と題する講演を行い、同社のアフリカでの活動状況等を説明した。
 Anglo Americanは現在、アフリカ6か国で活動を行い、多くの鉱業開発に成功してきた。現在では、南アのプラチナ生産の50%、鉄鉱石75%、ニッケル50%、亜鉛99%、石炭25%を占め、同社の雇用者の約7割は、現地雇用者及び短期従業員で、同社の収益及び資金の43%が、アフリカに存在する。また、南ア鉱物エネルギー省(DME=Department of Minerals and Energy)は2008年2月、同社の申請を受けて、南アにおけるAnglo Americanの鉱業活動に関連した新・鉱業権(New Order Mining rights)の改正を容認し、南アでの同社の存在性を高めている。(詳細:http://www.angloamerican.co.uk/aa/media/releases/2008pr/2008-04-29b/)。
 また、同社のアフリカでの経験から、アフリカ鉱業投資で成功するための条件について同氏は以下のとおり述べた。ガバナンスの面から、
①鉱業収入の管理方法が整った国
②鉱業分野における現地の社会経済開発への貢献
③地域と経済のつながりの強化
④鉱業分野における貧困の削減
⑤地域開発への支援
⑥紛争解決の機能の向上
 その対策として、
①税制の事前の裏打ち
②国または地域企業と鉱山企業の間での長期的に調整可能な財政合意の締結
③過度な規制の回避
を挙げている。アフリカでの天然資源開発は、経済発展の拡大に多いに貢献している実績があり、ボツワナ、ナミビア、ガーナ、タンザニアなど天然資源開発から経済発展へ直結させた成功例も多い。しかしながら、地域により未だ障害も多々見られる。なお、Anglo AmericanはICMMの活動の一環として、「Resource Endowment Project」を行い、鉱業による経済発展の成功例として、チリ、ペルー、ガーナ、タンザニアの鉱業研究を紹介している。
 なお、本会議では、2008年12月17日に同社が発表した資本の見直しについては言及されておらず、他社と同様、アフリカでの更なる人件費削減を予想する意見もあった。(同社は、現在の世界金融危機と対応した財政の見直しを行い、2009年の同社の資本支出額は、前年予定額から50%減の45億US$と発表している。)また、2008年には中国企業によるアフリカでの活動が高まったため、2008年2月に締結された同社と中国(China Development Bank)とのアフリカ開発の協定覚書が今後どのように展開していくのかも注目されていた。

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