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ニュース・フラッシュ

2009年3月30日 ロンドン フレンチ香織

カザフスタン:ENRC、純利益230%増の26.4億US$を記録

 カザフスタンを拠点とする大手フェロクロム会社ENRC(Eurasion Natural Resources Corp.:本社:英London)は3月25日、2008年の実績を発表した。本報告によれば、同社は2008年純利益は前年比230%増の26.4億US$を記録し、税引前利益は同比66%増の68億US$、EBITDAは117%増の42億US$と公表した。2008年の純利益は同社にとって記録的で、同社CEOによれば人件費、燃料費、設備費などのコスト管理及び、同社の戦略的な資産の配分が寄与している。例えば、コストに関しては、フェロクロムの生産コストは、2009年Q1の指標価格0.79US$/lbに対して、同社の生産コストは0.40US$/lbを下回る状態を継続していた。
 同社は2009年Q1、同社の最大部門であるフェロアロイの生産量は35%減産し、鉄鉱石は40%減産を計画している。これは、同社の財務理事も述べるように、2008年はコスト管理によって利益を維持できたが、2009年は下落した金属価格によりコスト割れの状況にあるためである。また、同社CEOは、「コモディティ価格回復のための重要な事項は在庫調整であるが、2010年までは安定した回復は期待できないであろう」と述べた。一方、同社は2008年、ロンドン証券取引所(LSE)に上場し、25億US$の資金を調達し、それを利用して、豪州などで低コストの鉱山を買収する予定であると同社CEOは発言している。
 なお、同社の今期配当見込額は0.19US$/株で、2008年の年間配当額は0.31US$/株であった。よって、ENRCの株式26%(334.82百万株)を有する大株主Kazakhmys社も、大きな利益を得たと考えられる。しかしながら、3月31日発表された報道によれば、Kazakhmys社自身は、金属価格下落と生産コスト高が原因で、2008年のEBITDAは20.6億US$と、前年比12%減少してい
る。

〔※補足〕Kazakhmys社は世界第10位の産銅会社であり、2008年8月には同社の新規発行株式(株式総数の15%)を政府に譲渡する代わりに、政府が保有するENRC社株式の一部(発行総数の7.66%)を譲り受ける形で、ENRC社株式を取得し、さらに市場で株式を追加購入した結果、ENRC社株式の保有比率を交換前の14.6%から26%にまで増加した。

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