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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2009年4月1日 シドニー 原田富雄

豪:Swan財務大臣、中国鉄鋼大手によるFortescue Metals Group買収を承認

 2009年3月31日、Swan財務大臣は、中国鉄鋼大手の湖南華菱鋼鉄集団(Hunan Valin Iron and Steel)が、豪州鉄鉱石鉱山会社であるFortescue Metals Group(以下FMG)に対して644.8百万A$を投資する件について承認したことを発表した。本件の審査を行っていた豪州外国投資審査委員会は、2009年3月25日付けで審査期間を30日延長することを発表していたが、短期間での判断となった。湖南華菱鋼鉄集団は、これまでFMGの株式の9.79%を保有していたが、今回の承認により17.55%のシェアを握ることになり、FMGのCEOであるAndrew Forrestの30%に次ぐ同社の主要株主となる。
 一方、Swan財務大臣は今回の承認に当たり、湖南華菱鋼鉄集団がFMGの執行役員を送り込む場合において、次の3条件を付しており、湖南華菱鋼鉄集団はこれら条件に関する企業倫理についてFIRBに報告することとしている。

執行役員はFMGの取締役行動規範(Director’s Code of Conduct)に従うこと
鉄鉱石の価格及び船積み(出荷)についてFMGの市場取引、販売、取引先、価格設定に関し、潜在的な意見の対立が生じたときは、連邦会社法(2001年)に基づき連邦政府に通知すること
湖南華菱鋼鉄集団とFMGとの間の情報乖離に関する取決め(Information Segregation Arrangement)に従うこと
  これらの3条件は、外国政府が投資を行う際に豪州の国益の観点から設けられているもので、2008年2月に策定された「外国投資に関するガイドライン」にも記載されており、FMGの商業活動、取引先の関心を保証し、また、市場原理に基づく豪州資源開発を支援するものであるとしている。

  仮に湖南華菱鋼鉄集団が企業倫理を逸脱した場合は、連邦会社法に基づく罰則や、取締役行動規範による執行役員の罷免もあるとしている。
  Fortescue Metals Groupは、2009年3月1日に150百万A$を債権者に払い終わったところで、次回の支払い期限が2009年9月1日となっているが、昨今の鉄鋼石価格の下落や、所有するWA州Pilbara地区の鉄鉱石鉱山地域での豪雨による鉱石への湿分の影響もあり、キャッシュフローに悪影響が出ている。また、Pilbara地区に有する鉄鉱石鉱山からの出荷量の拡張計画(55→120百万/t)も延期されていたが、今回の承認により抱える負債や拡張計画に目処がついたとFMGは歓迎している。

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