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ニュース・フラッシュ

2009年4月3日 ロンドン フレンチ香織

欧州:欧州労連(ETUC)、REACH認可の優先候補物質リストを発表

 欧州労連(ETUC:European Trade Union Confederation)は3月31日、REACH認可に係る同団体の優先候補物質リストを公表した。本目的は、従業員、消費者、そして環境の保護を向上しながら欧州産業の競争力を高めるため、そして、産業界の安全な物質の開発を促進するためである。本リストには、危険物質指令(67/648/EEC)のAnnex I で示された306種の高生産量化学物質(HPVC:High Production Volume Chemicals)が紹介されている。中には、ニッケルとニッケル化合物、鉛、亜鉛などを含み、欧州労連は、本リストに記載されている物質を、REACHの認可リストの候補物質にするよう提案している。(参考資料:http://www.etuc.org/a/6023)
 これを受けて、産業界のREACH対策を積極的に支援している欧州化学工業連盟(CEFIC)は、REACH認可に関するこの非公式な欧州労連の提案に対して、非常に残念とする態度を示している。CEFICの公式発表によれば、REACHの認可候補リストは、ECHAのみが発表するものであり、また、認可リストの決定権は、ECHA及び欧州委員会に委ねられているので、REACH規則で定められている団体以外のリスト発表は、全く無意味であると反論している。また、本リストには、多種の中間産物も含まれており、REACH規則では中間産物はREACH認可段階において対象外なので、候補リストに含まれるべきではないと、断固として否定している。
【補足説明】
 REACHの認可とは、『認可(Authorisation)』リストに高懸念化学物質(SVHC)が載せられた後、その物質の使用を希望する企業は、ECHAに使用許可を申請しなければならない。また、使用する場合には、その物質の固有特性が厳重な安全管理のもとで使用されていることを証明し、また、限られた期間で代用物質を考えなければならない。なお、最初の認可リストは、2009年6月1日に10種ほどが決定される予定であるが、本決定までには、利害関係者からのパブリックコンサルテーションが2回も設けられ、1回のSVHCの決定に2年はかかる。ECHAは現在、今後11年の間で、600種の物質をSVHCに選定すると見積もっているが、実際には、1年につき20から25種類の物質しか選出できないので、11年間で900種は不可能であると、EUROFERは述べている。

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