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ニュース・フラッシュ

2009年6月1日 リマ 山内英生

ペルー:Doe Run Peru社、膠着状態続く

 資金難により3月からほぼ操業停止状態となっているDoe Run Peru社は、債権者である民間企業による救済措置の発表にも拘らず、救済条件である債務の資本化(156百万US$)と環境適正化計画(PAMA)遂行を条件とした全株式担保化の2条件が果たせないことから、未だ救済が実施されず20%程度の操業状況となっている。
 この状況下、Doe Run Peru社は5月末に声明を発表し、政府に対するPAMA延長を正式に申請したほか、PAMA延長を条件に債務資本化及び株式の担保化を実施する考えを示した。これは、資金不足でPAMAの進行が遅れる中、期限までにPAMAが完了しない場合、同社に対しては罰金が課されるだけでなく、操業停止を命じられる可能性があることを考慮しての延長申請であると考えられる。
 一方、援助を申し出た民間企業らはこのようなDoe Run Peru社の姿勢に反発、BuenaventuraのMorales法務部長は、同社が上述の救済条件を果たさない場合、司法の判断を仰ぐことも辞さない考えを示した。
 さらにペルー政府は5月28日に緊急政令を発令し、債権者が当該企業の関連会社である場合、破産申し立てを行うことができないこと、また、債権者会議における投票権を有さないこと等を定めた。これは、ペルーの法律が最大の債権者に対する債務支払いを優先しているためであり、仮にDoe Run Peru社が破産した場合、最大の債権者(156百万US$)である親会社のGrupo Rencoが債務を回収した上に、再び債権者として同社の運営の主導権を握ることを阻止することが目的だとされている。
 なお、Carranza経済財務相は、Doe Run Peru社が債務資本化と株式担保化を実施しない間は、PAMAの実施は保証されないとし、同社はあくまでもこの2条件を果たすべきだとしたほか、政府は2009年10月に終了するPAMAの期限を延長することはできないとの考えを示した。一方、エネルギー鉱山省Isasi次官は、不可抗力が理由の場合、PAMA期限が延長される可能性もあると示唆するなど、政府内でも意見が定まっていない感がある。

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