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ニュース・フラッシュ

2009年6月4日 シドニー 原田富雄

豪:Rio TintoはChinalcoとの提携を解消し、BHP Billitonとの連携を強化

 Rio Tinto(以下RT)は6月5日、Chinalco(中国アルミ業公司)との提携交渉を継続しない旨発表した。今後、約152億US$に及ぶ株主割当(Right Issue)を現株主に対して行い、Alcan買収により生じた巨額の負債に当てるとしている。また、BHP Billiton(以下BHPB)との間で、WA州における鉄鉱石の生産合弁事業立上げのための協定書に署名したことを明らかにした。プレスリリースの要旨を以下のとおり。
(1) 株主割当を実施
 英国証券市場に上場するRT(plc.)については、既存の40株に対して21株を1,400 A.Pence/株で、豪州証券市場に上場するR T (Ltd.)については、既存の40株に対して21株を28.29A$/株で現株主に対して株主割当を実施する。これによりRT(plc.)で約118億US$、RT(plc.)で約34億US$、合計約152億US$の株主割当となる。株主割当の引受け価格は、発行済みの株式に対してそれぞれ38.2%及び47.2%、現在株価に対しては、それぞれ48.5%、57.7%の割引価格での発行となる。
 約152億US$の株主割当により得られた資金は、買収により生じたAlcanの負債の内、2009年及び2010年に生ずる返済分に充てる。
(2) BHPBと合弁事業の立上げ
 RTとBHPBは、両社がWA州に所有する鉄鉱石資産に係る共同生産事業を立ち上げるため、拘束力のない協定書に署名した。当該合弁事業は、現在及び将来におけるWA州での鉄鉱石に係る資産及び負債の全てを包含するもので、合弁事業は両社が50:50の割合で所有する。両社の負担を均等にするため、BHPBはRTに58億US$を支払う。 
 合弁事業の立上げには、公正取引委員会に相当する“ACCC(豪州競争消費者委員会: The Australian Competition Consumer Commission)”とWA州政府による承認、及び株主の同意と共に、拘束力のある合意事項の実施が必要となる。
(3) Chinalcoとの提携交渉を中止
 Chinalcoからの増資の受入れに当たっては、これまで株主、役員会及び関係者の意見を基に提携内容を両社で議論するとともに、最近の金融市場の改善に伴い、当初の提携条件の修正についてもChinalcoと議論を重ねてきたが、RTはChinalcoとの提携を中止するに至った。2009年2月12日、両社との間で先駆的な戦略提携を結ぶことに合意した契約を破棄することになるため、RTはChinalco社に対して195百万US$の違約金を支払う。

 RTの発表を受け、2009年6月5日のASX (豪州証券取引所)において、RT株は前日から8.4%上昇、この6か月間の最高値となる一株72.49A$を、BHPB株も8.7%上昇、RTと同様に6か月間の最高値となる一株38.18A$を付け、市場は、RT及びBHPBの動きを歓迎した結果となった。

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