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ニュース・フラッシュ

2009年6月8日 ロンドン フレンチ香織

欧州:欧州委員会、2009年末迄に戦略素材リストを公開予定

 欧州委員会は現在、欧州の経済発展に必要不可欠とされるレアメタルを含む戦略素材の選定を行っており、2009年末までには公開の予定である。本リストの決定は、2008年11月に発表された”EUの素材確保戦略(European commission raw materials initliative)”の一環であるが、EU圏内での備蓄制度創設のための対象素材の選定とも考えられている。現時点でその備蓄制度創設に関する具体案は公表されていないが、2009年4月29日には欧州委員会が” MMTA(Minor Metals Trade Association)”とレアメタル備蓄についての検討を行い、6月3日にはブラッセルにて、欧州委員会とMMTAが会合を持ったと報じられている。また、2008年11月の発表では、米国及び、日本の備蓄制度が参考事例とされており、欧州ではレアメタル供給に対する不安と備蓄に対する期待が高まっている。
 EU政策の広報サイトであるEuractiv.comによれば、欧州委員会は現在、チタン、ニオブ、プラチナを”Critical raw material”としており、クロム鉄鉱、マンガン、ニオブ、タンタル、バナジウムも将来的に重要であるとしている。特に太陽電池用CIGS(Copper-Indium-Gallium-Selenium)ならびに燃料電池自動車に使うプラチナ、パラジウムを重要視している。
 EUの備蓄制度の提案に対する関係者の反応として、「欧州は自由市場であり、備蓄の実施は難しい」といった批判的意見もあり、多くの課題が存在すると考えられている。
 “EUの素材確保戦略”の目的は、中国、インド等新興国におけるレアメタル需要増に対拠し、欧州への供給を確保し経済競争力を維持することで、2008年10月の事前会議では、[1]2002~2008年で金属価格が3倍になったこと、[2]2002~2005年では中国が産業用途金属の世界消費量増加量の50%を占めていること等が挙げられている。
  また、EUの原料確保戦略上の3テーマは、[1]国際市場における原料確保、[2]EU圏内での持続可能な原料確保のために資源供給方法を強化すること、[3]EU圏内の一次原料消費を減少させ、資源利用効率化及びリサイクルを促進することとされている。

(参考資料:http://ec.europa.eu/enterprise/non_energy_extractive_industries/docs/sec_2741.pdf
http://www.euractiv.com/en/sustainability/eu-worries-access-key-raw-materials/article-182860
http://www.euractiv.com/en/environment/brussels-eyes-natural-reserves-raw-materials-scramble/article-176939
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/08/1628&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/current/08_76.html)

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