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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2009年6月9日 サンティアゴ 大野克久

ブラジル:2009年5月の鉄鉱石輸出は2009年最低水準に落ち込み

 6月2日付け一般紙によると、2009年5月のブラジル鉄鉱石輸出は、最大の出荷先である中国の製鉄原料在庫の急激な拡大と港湾混雑により2009年の最低水準に落ち込んだ。ブラジル政府によると、ブラジルは鉄鉱石の対中輸出において、豪州、インドに続く第3位の輸出国であるが、5月の鉄鉱石輸出は前月比35%減の15.3百万t、前年同月比56%減となった。
 現在、ブラジルの鉄鉱石輸出の約50%が中国向けであり、中国では4月の記録的な鉄鉱石輸入に伴い港湾が過密状況にある。Goldman SachsのアナリストMarcelo Aguiar氏によると、最大の理由は中国国内の鉄鉱石需要低下に伴う在庫量の急激な拡大による。
 5月の中国主要港湾における鉄鉱石在庫は75.5百万tまで拡大し、中国で2番目に大きな鉄鉱石受入港がある山東省では、受入上限近くまで在庫が積み上がっている。中国では国内鉄鉱石鉱山の生産コストが高いことから、鉄鉱石及び海上運賃下落を受け、生産コストの安い輸入鉄鉱石の割合が拡大している。しかし、アナリストやトレーダーは、海上運賃が上昇している現状を踏まえると、この記録的な鉄鉱石輸入は、数か月以内に先細りになると見ている。
 中国の2009年の粗鋼生産量は2008年比8%減の460百万tとなると予想されているが、2009年1~4月の累計で既に170百万tに達していることから、当初計画のままとすると残りの8か月間に月間粗鋼生産を10%以上削減する必要がある(現在、中国の粗鋼生産能力は100百万t以上が過剰とされる)。

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