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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2009年8月26日 調査部 渡邉美和

中国:鉛製錬企業、相次いで環境検査のために生産停止か

 8月22日付け新華社報等によれば、8月初め、陝西省鳳翔県で数百名の児童について血液中の鉛濃度が標準値を超えていた問題が発生した。病院で治療を受けている人数は160人、内、児童106人。
 8月24日付け“財経”紙報道によると、8月19日までに基準値より血中鉛量の高い児童851人、その内174人が中~重度鉛中毒とされている。
 8月20日付け有色網は、現地の民衆が同企業に対して抗議行動を起こし、8月22日から東嶺冶煉公司(鉛年産能力10万t)が生産停止に追い込まれる予定と報じた。
 中国最大の鉛生産地である河南省にも影響が及ぶのではという情報に基づき、8月24日からLME鉛価格は急伸した〔(21日)1,845⇒(24日)1,945.5⇒(25日)2,006 US$/t〕。
 一方、8月25日付け有色網によると、中国鉛製錬企業の行政管理者と中国有色金属工業協会関係者及び中国最大の鉛生産能力を有する河南豫光金鉛有限公司(Henan Yuguang Gold & Lead Co.,(略称:豫光金鉛))幹部が、河南省での生産停止、あるいは同公司の生産停止について否定した。しかし、同報道では全国の鉛製錬企業に波及する可能性が示された。
 8月26日付け有色網(中国証券報記事を配信)によれば、河南省・済源で、大型の3製錬所を除く製錬所が24日から排水検査のため生産停止となり、その内の50%は小型の旧式製錬所であることが25日の調査で判明したと報じた。停止された生産能力はおよそ40万t/年とされる。大型製錬所である河南豫光金鉛有限公司、万洋(正式名称不詳)、金利来(同左)等3か所は停止にはなっていない。また、河南・湖南・広西の各省・区で環境保護部門が近々、鉛製錬企業に対して検査を始め、特に河南省では重化学工業について環境保護排出問題を集中的に行うとも報道されている。現地政府関係者は、これらはあくまで予防措置的な検査であると強調し、検査のための停止期間は1週間余としている。なお、同時に報じられた2009年H1の中国の鉛生産量は165.82万t、その内、河南省では60.10万t(36.2%)、湖南省では30.35万t(18.3%)となっている。
 また、8月25日付けロイター香港電によれば、湖南省の環境部門関係者談として湖南省で検査が進められていること、検査結果に10日弱を要するとしている。湖南省の現在の鉛生産能力は60万t/年を超え、その内、大手は中株集団公司(株州製錬集団公司)であり、その生産能力は10万t/年である。更に、20万t/年の鉛生産能力を有する広西壮族自治区では南方有色冶煉公司の関係者の話として、7月以来、検査員の訪問があり、8万t/年の生産が既に停止させられていることを報じている。

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