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ニュース・フラッシュ

2009年9月8日 シドニー 原田富雄

豪:鉱業セクターが市場を牽引か

 豪中央銀行に当る連邦準備銀行は、豪経済を代表する鉱業セクターの投資が活発化してきたことから、政策金利を早晩引き上げるとの見方を地元紙は伝えている。
 連邦準備銀行の発表によれば、金融危機以降、国際金属価格が上昇に転じ、これに伴い豪州鉱業セクターにおけるCAPEX (資本支出)が急上昇し、2008/09年度は前年度比で30.4%増の356.75億A$に達すると見ている。こうした強い投資意欲は、製造業など豪州の弱いセクターをカバーするのに十分で、次年度の鉱業セクターの投資支出は全セクターの42.2%を占めると推定されている。
 財務省は、金融危機以降、経済刺激策を講じているものの、金融危機の影響は2009/10年度の投資支出を18.5%下方に押し下げると予想し、楽観的な経済の見通しを否定しているが、連邦準備銀行は鉱業セクターの動向から、現行の政策金利3.0%を2~3%引上げるとの見方が広がっている。
 一方、Citigroupは、世界の鉱山会社上位50社の新規鉱山開発への投資支出について調査し、上昇している金属価格の持続性への不透明感から2010年は対前年比11%減、2011年は9%減と見積もっており、こうした新規投資の減退は、今後に予想される資源ブームの再来において鉱物資源、特に銅、ウラン、プラチナの供給不足をもたらすと見ている。また、連邦準備銀行が発表した鉱業セクターにおけるCAPEXには、鉱物資源セクター以外に石油や巨大投資が続くLNGといったエネルギー分野も含まれており、これを除けば鉱物資源セクターの投資意欲はさほど強くなく、特に新規投資に関しては、2008年と同じ轍を踏まないよう多くの企業は借入金でなく純資産で行う考えであるとドイツ銀行のアナリストは述べており、投資に関しては、金属価格上昇に伴い上昇中の株価の動きにも注目する必要がある。

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