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ニュース・フラッシュ

2010年1月5日 調査部 神谷夏実

露:UC Rusal、香港市場で26億US$ 調達

 露アルミ大手UC Rusalは香港市場に上場して資金調達を行うこととし、プレマーケティングは1月5日に開始、取引は1月27日より行われる予定である。2008年9月15日以降、金融危機発生後のアルミ価格下落の影響を受け、債務が大幅に拡大し、149億US$の債務返済が当面の課題となっていた。これまでに、VEB(露国営銀行:UC Rusalにとって最大の債権者)、マレーシア華僑系投資家Robert Kuok氏、Nathaniel Rothchild(ロスチャイルド家)、Paulson & Co(NYヘッジファンド)が公開株式の40%程度(全体の約4%)を購入するとされている。
 なお、同社の現在の市場価値総額は243億US$とされ、今回の公開対象株式は全体の10.6%に相当する。また、これにより、同社の最大株主でCEOのOleg Deripaska氏の持分は、53%から48%に下がる。香港市場側には、同社上場のリスクを指摘する声もあったが、債権者である露金融機関による債務返済の繰り延べ、購入者を大口投資家に限る等の条件により、香港市場に受け入れられたと見られる。
 金融危機発生後、ロシア企業の経営悪化が伝えられ、これまで頼りにしてきた欧州市場も低迷し、ロシア政府主導の経営再建を嫌う経営者が、香港上場に望みを託そうとしており、今後他のロシア企業もUC Rusalに続く可能性がある。また、香港市場にとっても、アジア以外の企業の大型上場による市場活性化効果を期待する声もある。

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