閉じる

ニュース・フラッシュ

2010年3月23日 シドニー 原田富雄 2010. 3. 22 北京 土居正典 2010. 3. 18 企画調査部 渡邉美和

モンゴル・ギニア・中国:ChinalcoとRio Tinto、ギニアとモンゴルで165億US$の投資計画

 現地報道によると、3月16日、Chinalco(中国アルミ業公司)の呂友清副総経理は「ChinalcoとRio Tintoは、西アフリカのギニアのSimandou鉄鉱石プロジェクトとモンゴルのOyu Tolgoi銅・金プロジェクトについて、合弁開発の計画を煮詰めている」と語った。3月20日からRio TintoのCEOのTom Albanese氏が北京を訪れる予定で、この2つのプロジェクトについて協議される予定とのことである。
 呂友清副総経理は、Rio Tintoとの協力はChinalcoの発展戦略とも符合すると語っているが、2プロジェクトについて、出資額や比率については言及していない。しかし、情報によれば、2プロジェクトに関して両社が予定している投資額は100億US$を超えるとも伝えられ、CAPEXはギニアSimandouが120億US$、モンゴルのOyu Tolgoiが45億US$と発表されている。
 ギニアSimandouは、現在世界で最大の未開発鉄鉱石鉱山で、総資源量は2,250百万t、品位Fe 65.956%と高品位である。モンゴルのOyu Tolgoiも銅・金鉱の未開発鉱床で総資源量3,302.33百万t、品位Cu 0.949%、Au 0.298g/tは世界でも最大級といわれている。
 2010年3月19日、Rio Tintoは、Simandou鉄鉱石プロジェクトの開発及び生産を、Chinalcoと共同で行うことについて、拘束力のない覚書を締結したと発表した。同プロジェクトの権益はRio Tintoが95%所有、残りは世界銀行グループのIFC (国際金融公社)が所有するが、Chinalcoは2~3年間で13.5億US$を出資することにより同事業の47%権益を取得できる。これにより、権益比率は、Rio Tintoが50.35%、Chinalcoが44.65%、残りの5%がIFCとなるが、ギニア政府も20%の権益の取得権を保有している。Rio Tintoはこれまでに600百万US$を投じて探鉱及び評価を実施してきたが、順調に開発が進めば年産70百万tの世界クラスの鉄鉱石鉱山が誕生する。また、ギニア政府にとっても鉱山開発に伴う、鉄道・港湾の開発と数千人の雇用創出のメリットが有る。
 Chinalcoとの合弁に関し、中国を訪問中のRio TintoのAlbanese CEOは、「主要なプロジェクトを共同で開発することにより双方に利益があると共に、Chinalcoの持つ技術力や、関連企業が持つインフラも利用できる」と述べた。一方、投資家やアナリスト達は、鉄鉱石需給は2013年には飽和状態となり、豪州の鉄鉱石価格の下落を招くと指摘している。また、今回のChinalcoとの合弁は、2009年6月にChinalcoとRio Tintoとの戦略協定が破談に終わって以降、Rio Tintoの中国支店の社員がスパイ容疑で逮捕されるなど中国との関係悪化が伝えられる中で、モンゴルにおける鉱山開発を有利に進めるため、中国との関係改善を優先したとの見方と共に、ギニア政府は、鉄道、道路、港湾及び水力発電所建設といった開発に巨額の資金を同国に投じてくれる中国のような政治的同盟国からの協力への見返りとして資源の権益を与える意向と報じられており、Rio Tintoがギニアにおける開発を円滑に進めるために、Chinalcoを担ぎ出したとの見方もある。

ページトップへ