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ニュース・フラッシュ

2010年3月23日 調査部 上木隆司

モンゴル:原子力庁はKhan社によるDornodウラン鉱区の58%権益売却に忠告の公文書を発出

 現地報道によれば、Khan Resources Inc. (本社:加Toronto、以下『Khan社』)が、中国系“CNNC Overseas Uranium Holding Ltd.(China Uranium Corp.Ltd.の子会社、以下『CNNC社』) ”から買収提案を受け、売却手続中であるが、モンゴル原子力庁は、この措置に伴いモンゴル東部に位置するDornodウラン鉱区にKhan社が保有する全権益58%(採掘権及び探鉱権)がCNNC社に移転することに関し、原子力法(2009年7月16日発効)第7条(政府による行政上の措置)第1項に規定する「保有権益を、特定企業に対し、5%を超えて売却、譲渡、共同保有する場合には原子力庁の許可が必要」に違反する行為であるとして3月12日付けで両社に忠告する公式文書を発出した。
 原子力庁のDamdinsuren副長官、Sugarsuren法務担当官らは3月1日、記者会見を行った。
 同庁は、原子力法の施行に伴い鉱物資源庁から移管した164件の鉱区を、原子力法と照合する膨大な作業を開始しているが、この間にKhan 社は原子力庁から許可を得ず、同社株式をCNNC社に売却することでトロント証券取引所に手続中で、これによりDornod鉱床の58%権益が原子力庁の許可を得ることなくCNNC社に売却されることを、モンゴル政府は問題視しており、内閣から鉱物資源庁及び原子力庁長官らに対し業務上の処置を行う様に指示された模様である。
 同副長官の説明によると、3月12日付け公式忠告文書に対しては、CNNC社からは同書を受取った旨の回答書があり、「58%権益を原子力庁の許可無く買収することは、モンゴル国原子力法違反になることを了解したので、本件に関し協議したい」旨が述べられている。Khan社側からの回答は未だ無いとしている。
 なお、Khan社HPによれば、ロシア国営の民生用原子力企業Rosatom傘下のウラン上流開発企業であるARMZ社(Atomredmetzoloto JSC)は、2009年11月26日付けでKhan社に対してKhan社株式1株当り0.65 C$で買収提案を行っているが、CNNC社の買収提示額はそれを47.7%上回る1株当り0.96 C$が提示され、公示期間は2010年4月6日午後5時(Toronto時間)まで、最小限66+2/3(66.67)%の株主承認が条件とされている。Khan社は、2月25日付けで株主に対してCNNC社の買収提示に賛同するよう呼び掛けるレターを発出している。

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