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ニュース・フラッシュ

2010年8月10日 ロンドン フレンチ香織

南ア:ANC、『経済改革に向けた議論書』に鉱山国有化を盛り込む

 南ア与党ANC(アフリカ民族会議)は7月30日、『経済改革に向けた議論書』を発表し、5年毎に開催される2010年のANC国家総務会での論点として、鉱山国有化が盛り込まれることが確認された。本総務会は9月20~24日の間、南アDurbanで開催が予定されており、基本的には1994年以降の南アにおける経済発展/低迷などの再評価、そして、南ア経済に関する問題提起などが行われることとなるが、19ページから成る本議論書を参考にして、鉱山国有化案のポテンシャルや、BEE制度による黒人の権益及び所有権の有り方等も議論されることが予想されている。
 南ア鉱物資源省によれば、鉱業分野は同国における輸出収入の30%を占めており、法人税は18%、さらに、50万人の直接雇用を創造している。このことからも、同国にとって鉱業は経済発展の柱として認識されている。前年より、Julius Malema氏が率いるANC青年連盟が、同国の経済回復の一つの手段として、新規の鉱山においては国営鉱山企業が60%以上の権益を獲得するよう強く提案しているが、投資家の不信感を拭うため、Zuma大統領及びShabangu鉱物大臣は全否定する姿勢を示していた。しかしながら、本議論書の発表によって、鉱山国有化案は完全に撤廃されている訳ではないことが示唆された。
 なお、本議論書でANCは、鉱山国有化案に関する詳細情報を求めていた。例えば、最終的な権益の保有者及び管理者の決定、目的設定、維持費の計上、成功例の収益及び失敗例の損害リスクの概算は明確にすべきと指示しており、1970年代のザンビアによる鉱山国有化のリスクなども参考例として挙げていた。
 『経済改革のための議論書』
  http://www.anc.org.za/ancdocs/ngcouncils/2010/economic.pdf

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