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ニュース・フラッシュ

2010年8月23日 ロンドン フレンチ香織

南ア:Lonmin社と南ア鉱物資源省との対立

 世界プラチナ大手Lonmin社は現在、現在同社が採掘活動行っている地域で、南ア鉱物資源省(DMR)が第三者企業に探鉱権を与えたとして法的論争が生じている。同社プレスリリース及び、DMRの公式発表を参考にすると、本論争に至った経緯は、以下のとおりである。

2006 ~ 2008 年: Lonmin 社、 2004 年の 鉱物・石油資源開発法、 MPRDA(2002) の制定に応じて、鉱業権の更新を完了。
2009 年 3 月: Holgoun グループ会社が、 Lonmin 社が鉱山活動を行っている一部の鉱区において、白金族以外の共生鉱物 (Associated Minerals) の探鉱権を申請。 DMR は、 MPRDA 第 4 章の ‘ First comes,first served ‘ の法精神に則して、適応審査を開始。
2009 年 10 月: Holgoun 社の株式を有する Sivi Gounden 氏 ( 元南ア公共企業省大臣 ) が、 Lonmin 社の取締役会を辞任。
2009 年 12 月: Lonmin 社は、 MPRDA(2002) 第 7 章の第 102 項に則して、現行鉱業権の内容変更を申請し、鉱山活動中の鉱区において、副産物である共生鉱物の採掘・処分許可を明示するよう要請。 ( ※南アの旧鉱業法 (199 1 年 ) では、副産物の利用も明確に認められていたが、新法である MPRDA(2002 年作成、 2004 年制定 ) では、 共生鉱物に関して明記されておらず、各鉱物に対するすべての利用権は国が保管 (Custodian) するため、同じ土地でも各鉱物に対する探鉱・鉱業権をそれぞれ違った企業に与えるケースが認められている。 )
2010 年 5 月: DMR は、 Holgoun 社が申請している探鉱区は、他社からは申請が無いと判断。従って、 Holgoun グループ会社の 1 社である Keysha Investments 220(Pty) 社 ( 以下、 Keysha) に探鉱権を付与。 ( ※ Keysya が探鉱権を得た地域は、 Lonmin 社が現在も採掘活動を行う UG2 Reef の部分を含む小さな領域である。 Lonmin 社は 2009 年、この地域からの副産物の販売を約 11 US$ 計上。これは、 2009 年の全体の副産物販売の約 14 % に相当する。 )
2010 年 6 月: Lonmin 社は、 DMR による Keysha 社への探鉱権の付与を起訴。
2010 年 8 月: 2009 年 12 月の Lonmin 社の申請を受けて、 DMR は同社の鉱業権を審査していたが、 Lonmin に付与されている現行の鉱業権には、副産物の利用権が含まれていないことを判明。これを受けて、 DMR は 3 日、直ぐに販売を停止するように命令した。他方、メディア騒動及び Lonmin 社の反論に応えて、 11 日に本命令を撤回。また、 DMR は、 2009 年 12 月の Lonmin 社の申請を承認し、『 Keysha が探鉱権を得た鉱区』以外の共生鉱物の採掘・処分を正式に認めた。

 つまり、Lonmin社は、旧鉱業法と同様、共生鉱物の採掘・処分許可に関する明記が無くても、更新した鉱業権には同権利が含まれていると信じていたが、急に第三者が鉱山活動中の鉱区において、探鉱権を申請してきたため、本権利の明示を要請。しかし、それがかえってDMRの同社の鉱業権の審査につながって、販売が一時停止されるまでに至った。
 Lonmin社は南アで30年以上、プラチナ及び副産物を販売している。同社は8月11日、副産物の販売停止は撤回され、『Keysha社が探鉱権を得た鉱区』以外の共生鉱物の採掘・処分を正式に認められたことに対して喜びの意を示しているが、現時点においても、[1]DMRによるKeysha社への探鉱権の受理、[2]DMRによるKeysha社への探鉱権の付与に関しての法的論争は続ける姿勢である。また、Lonmin社は、『Keysha社が探鉱権を得た鉱区』での共生鉱物における鉱業権に関しては、現在も『論議中』と述べており、最終決定が下されるまでは、「本地域での採掘活動は、DMRより認められている」と発表している。
 DMRのJeremy Michael氏は、「Lonmin社は、他社と違って、鉱業権の更新が完了してから随分経って、共生鉱物の利用権を求めてきた。DMRとしては、Lonmin社が、鉱業権の更新の際に、共生鉱物の利用を含めなかったことに困惑している。DMRは、MPRDAに則って、全ての申請を公平に取り扱うべきで、Keysha社の申請を先に審査したのは合法である。」と主張していた。
 この論争に対して、International Bar AssociationのPeter Leon氏は、「法律家として、本探鉱権の付与は理解し難い。また、Kumba社が起訴しているSishen鉱山の探鉱権と同様、政治関係且つ鉱業活動の経験のない者への付与は、驚異のケースである。今後、Lonmin社が鉱業権の更新申請の際に、どのように記載したのか、そして、主鉱物と共生鉱物を地質学的見解から、どのように区分するのかが鍵となってくる。」とコメントしていた。
 参考ウェブサイト:
 http://www.lonmin.com/news.aspx?pageid=213&pressID=251
 http://www.lonmin.com/news.aspx?pageid=213&pressID=252
 http://www.info.gov.za/speech/DynamicAction?pageid=461&sid=12053&tid=14553
 http://www.mineweb.com/mineweb/view/mineweb/en/page65?oid=109460&sn=Detail&pid=65
 http://www.platmin.com/p/legislation.asp

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