閉じる

ニュース・フラッシュ

2010年9月20日 ロンドン 萩原崇弘

英:第35回WNA シンポジウム開催、ウラン産業の持続可能性に警鐘

 9月15~17日、第35回世界原子力協会(WNA)シンポジウムが、”The nuclear resurgence: fulfilling our potential”と題して、ロンドンにて開催され、パネリストとして、米国、ロシア、インド、カザフスタン、ナミビアなど、世界の原子力産業や国際機関などから多くの関係者が参加して開催された。
 パネルでは、世界経済が不安定な中、足下のウラン価格の低迷の影響もあり、原子力産業全体(特に電力事業)の持続可能性について警鐘を鳴らすコメントが相次いでいた。
 具体的には、確かに原子力は、ガス、石炭、自然エネルギー等他のエネルギー供給源と比較して、コスト、二酸化炭素等排出、供給リスク等の面で秀でており、インド、中国等の新興国では中長期的な電力需要は原子力に頼らざるを得ないという面がある一方、近年の金融危機後は膨大なコストと事業リスクがある原子力発電プラントの建設費用を賄うことが難しくなっており、西側諸国の原子炉の更新が本格化する2030年までに企業の合併等の対応が必要となること、米国等でシェールガス開発のブームが起きていること、足下では原子炉の建設または建設予定は中国、ロシア、インド等がほとんどであること、少ない原子炉需要を各国が国を挙げるという厳しい競争環境となっていること、各国・企業において技術者の育成・技術の継承維持が深刻な問題となっていることなど、原子力の復活への道筋が必ずしも平坦ではないという意見が多かった。
 なお、WNAとしては中国、インドと行った新興国の参加が不可欠となっており、2010年11月に中国でシンポジウムを開催予定とのことであった。

ページトップへ