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ニュース・フラッシュ

2010年9月21日 調査部 渡邉美和

中国:省エネ・環境負荷物質排出削減強化による電力供給制限続報

 電力供給制限を伴う鉄鋼企業を中心とした生産停止が各地で広がっていることは既報(ニュースフラッシュNo.36等)しているが、更に拡大の様相を見せている。2010年が第11次五カ年計画の最終年にあたり、特に未達成の地域でGDP当りエネルギー消費率目標の達成のためと報道されている。
 9月11日に上海で開催された2010年上海鉛亜鉛サミットの席上、広西楊州有色冶煉股分有限公司の関係者は、広西壮族自治区の措置の対象産業には高エネルギー消費産業として電解亜鉛業も含まれるとのことで、電力制限をともなった生産停止が同省の鉛亜鉛産業に影響する懸念を示した。江蘇省では、金属冶煉産業が多い呉江市で、9月1日から土曜日日曜日の電力制限が実施されていて生産に支障が出ているとのことが報じられている。
 中国有色金属工業協会鉛亜鉛部の関係者によると、協会に属す27の大型企業に関してはまだ影響は見られないとされている。
 また、9月14日、中国の現地報道は、錫生産で世界8位の広西壮族自治区の楊州華錫集団が9月から生産量の1/3を減産すると伝えた。楊州華錫集団の錫生産量は2009年で約10,000t、その主力製錬所は来賓冶煉廠(楊州華錫集団のHP上の錫生産能力2.5万t/年に対して、来賓冶煉廠の同能力は2万t)である。また、楊州華錫集団のHP上ではインジウム生産能力量も60t/年となっている。これがいつまで継続されるかは現時点では不確定とのことである。
 9月16日には、浙江省のハンダメーカー広勝錫業有限公司広勝錫業が9月から開始された電力制限により生産量が低下していることを公表。関係者によれば、同省では更に10月から四休三(4日稼動3日生産停止)に追い込まれる可能性があるとも伝えられた。このような電力制限の動きに反対する意見もあるものの、非鉄産業への影響も懸念されている。

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